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山で咲くシャクナゲが教えてくれたこと

夏に向けたトレーニング

夏のターゲットレースUTMBに向け、GWから少し負荷をあげてきた影響で左足首と右ひざが不調でした。だいぶ回復してきたものの、エントリーしていたウルトラマラソンは大事をとってDNSし、山でトレーニングしてきました。

トレーニング中に出会った満開のシャクナゲ

距離と累積標高、行動時間を増やすことでトレーニングの負荷をあげますが、今回はやや負荷をあげたトレーニング。前半悪天候の時間も長く、夜間行動も長かったため、だいぶ疲れが大きくなっていました。
そのようななか突如、現われた満開のシャクナゲ(石楠花)。小さいころ父が山で名前を教えてくれました。

シャクナゲ(石楠花)に囲まれた登山道

山で好きなものは?と問われたら、
「壮大な景色、青い空、夏の緑、真っ白な冬の景色」
と真っ先に出てきますが、花や植物も忘れてはいけない要素だと改めて思いました。見ていると心が癒されます。

シャクナゲの咲く意味

そして、ふと思ったこと。
「この美しい花は何のために誰のために咲いているんだろう・・・」

直後、思い出した数年前に読んだ天才数学者・岡潔さんの言葉。
あまりに強烈な異彩を放つ業績から、西欧の数学界ではそれがたった一人の数学者によるものとは当初信じられず「岡潔」は数学者集団によるペンネームであろうと思われていたという逸話もある数学者。

私は、人には表現法が一つあればよいと思っている。それで、もし何事もなかったならば、私は私の日本的情緒を黙々とフランス語で論文に書き続ける以外、何もしなかったであろう。私は数学なんかをして人類にどういう利益があるのだと問う人に対しては、スミレはただスミレのように咲けばよいのであって、そのことが春の野にどのような影響があろうとなかろうと、スミレのあずかり知らないことだと答えて来た。

出所 : 岡潔『春宵十話』

スミレが咲いている。
そのこと自体に意味はなく、ただスミレはスミレとして咲いている。

自分の好きな数学をやる意味を、何度も何度も自分に問いて出た言葉だと思います。

「生きる意味」「走る意味」「挑戦する意味」。
ときにそんなことを考えることもありますが、「意味など深く考えずに、シンプルに自分らしく生きること」も大切なのかなと思いました。

山をさらに好きになるため、徐々に、植物・高山植物を覚えたいと思います。


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