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自社の「生産性」をどう定義するか?

働き方改革により最近良く耳にすることとなった「生産性」というフレーズですが、皆様はどのように解釈されていますか?

例えば「時間当たりのアウトプットの量」として理解されている方が多いのではないかと思います。

ここで、1951年3月のヨーロッパ生産性本部によるローマ会議の有名なフレーズをご紹介いたします。

「生産性とは、何よりも精神の状態であり、現存するものの進歩、不断の改善をめざす精神の状態である。それは、今日は昨日よりも、明日は今日よりも優るという確信である。それはまた、条件の変化に経済生活を不断に適応させていくことであり、新しい技術と新しい方法を応用せんとする努力であり、人間の進歩に対する信念である」

これを私なりに解釈すれば、生産性の向上を目指すのであれば何より「心の有り様」にフォーカスすべきで、それは決して長期的視点に立つべきものではなく、朝起きたときに、「今日1日をしっかり生き抜くぞ」夜寝る前に「今日はとても素晴らしい1日だった」と思えるよう「成長欲求が伴った心の充実」が図れれば、生産性はおのずと上がるという事でしょう。

近時、YAHOO社が2012年から全社で実施している「1on1ミーティング」が注目を集め、先進企業を中心に導入が進んでいます。

毎週1回30分、上司が部下の為に必ず仕事・雑談含め対話の時間を設けるというもの(YAHOO社の場合)ですが、一見、生産性とはかけ離れるこの仕組みも、そこから生まれる部下の承認欲求の充足等、「良質の心の安定」が実は生産性向上への最短距離という事なのでしょう。

自社や自分の「生産性」の定義を今一度考えてみるのはいかがでしょうか。


〔三浦 裕樹〕

Ⓒ Yodogawa Labor Management Society


社会保険労務士法人 淀川労務協会



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