見出し画像

データドリブンな健康とは?

 健康のあり方が変わろうとしています。
 今までは自分自身の自分で管理することが当たり前であり、自分の感覚で病気をケアしてきました。しかし、自分の感覚はあまり当てにならず、ストレスや何かに追われているときは、自分の感覚が鈍っているとともに、病気の前は身体がしんどいので、その感覚は特に鈍っています。ですので、ストレスが多い現代社会では、自分の身体感覚を頼りに健康を管理するのは危険な部分のあるのです。

データドリブンな健康
 そこで、注目されているのはデータ管理された健康です。身体には病気の前から様々なサインを発しているので、それを参考に病気かどうかを判断することができるため、近年はその技術がウエアラブルデバイスとして時計や洋服に内蔵され、手軽に身体のサインを読み取ることができます。
 一番手軽なのは心拍数であり、そこから自律神経の状態を解析し、ストレス状態や身体の状態を判断します。また、加速度計を用いて睡眠を図ったり、血圧や体温を測るものもあります。さらに、最新の技術では汗の成分からか体調を分析したり、末梢の血流から血管や血液の状態を判断し、血糖値や血管年齢を測定するものもあります。このようなデータはリアルタイムで測定が可能であるため、これからの体調管理には重要な要素になると思われます。
 また、ウエアラブルデバイスとは異なり、様々な技術で体調を分類することも行われています。唾液アミラーゼや便・尿などで体調管理をするという技術も既に存在しており、洗面所やトイレなどと連動してそれらを分析する技術が進んでいます。さらに化粧品会社の花王は、皮脂の成分からRNAを分析して、身体の状態を調べ、体調に応じた化粧品をリコメンドするとともに、そのデータを様々な企業に提供し、RNAに関連した体調に応じた商品を提供しようとしているのです。
 このように、何かのデータを元に人に商品やサービスを提供する仕組みをデータドリブンと呼び、このデータを活用して健康を管理することがデータドリブンな健康であると考えています。

どのデータを健康に活用するのか?
 このように身体に関する様々なデータが現在測定され、データベース化されていますが、どのデータを元に健康を管理することがいいのでしょうか?
 ここで使われている情報の多くは病気を早期発見するためには優れていますが、健康を維持するための予防に意味があるのかは少し疑問です。健康は、以下のように定義されています。

「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。(日本WHO協会訳)」

公益社団法人 日本WHO協会

 そう考えると、病気でないことが健康ではないし、病気を早く見つけ出せば健康でいれるわけでもないのです。そう考えると健康を維持するには病気の原因を追究する”原因追求”ではなく、その人の状況を追求する”状況追及”であると考えてます。そのため、現在測定されている指標では、病気ではないという健康のある一面と捉えているにすぎす、その指標で健康を追い続けていては、健康で居続けるのは難しいのであると思います。
 そこで、我々は”人の状況は姿勢や表情に現れる”と昔から言われているように、東洋医学では脈や舌、姿勢などにその状況が現れると考えており、それらをもって健康でも病気でもない”未病”というものを判断しています。そして、名医は”不問診”と言い、話を聞かなくてもその人の身体を触ったり、調べれば、ある程度の状態がわかると言われています。そのため、この”未病”を言う概念を”脈・舌・姿勢”などの情報で可視化できるような仕組みを「YOMOGI⁺」というアプリで実現しようしています。まさに、アプリという名医が”不問診”し、体調管理することを目指しています。

体調管理アプリ「YOMOGI⁺」
Good Health Communications (good-health-comms.jp)

#日経COMEMO #NIKKEI

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?