■ すいせんすいじゃく

　以前の日記で書いた「すいせんすいじゃく」について、Google検索でも対策が引っ掛からない状況が続いており、黒星を重ねる日々が続いている。

　しかし息子よ、父を舐めるな。ただ日々黒星を重ねているわけではなく、その後も対戦を重ねながらデータを収集し、父なりに対策を立てている。Google検索に引っ掛からないぐらいで諦めるような父ではない。データを基にロジカルに分析し、ファクト⇒インサイト⇒アクションとつなげることで必ず逆転の糸口をつかんで見せる。風船でもポンポンしながら待ってろ息子よ。

■ 調査内容

　ということでこれまで収集したデータから「すいせんすいじゃく」攻略のための調査を行った。

　アジェンダは以下の通り。

　調査の背景・目的を以下に示す。端的に言えば父親の威厳の回復である。傾向を分析して対策を考えることで、手加減してでも常勝できる環境を作り、左手でも勝てるようにしてやる。待ってろ息子。

　まずはルールを整理する。「すいせんすいじゃく」の語源は未だ分からないが、しょせんトランプ遊びだ。ルールはそんなに難しいものではないので比較的単純に覚えることができた。じゃんけんの儀式は果たして必要なのかという疑問はあるが、まぁそこは重要ではない。

■ 現状分析

　まずは敵を知ることから始めるのが常套手段だ。お前の基本ステータスは知り尽くしている。ほら見ろ。年齢・身長・体重全てにおいて父の方が上回っている。そんな相手に俺が負けるハズはない。必ずや糸口をつかんで見せる。トーマスでも見ながら待ってろ息子。

　次に戦況だ。負けているとは思っていたがここまで差がついているとは思っていなかったぞ息子。ただ見てみろ。以前は8~9ペアがデフォルトだったのが確実に最近は父が成長してきている。これはテレワークの合間であることもあってか頭が回っていることが影響している可能性が高い。これから確実に追い上げてやるぞ。電車の本でも読みながら待ってろ息子。

　勝敗だけじゃなくて父は定量的な分析も怠らないぞ。勝敗だけでは本当の実力差は出て来ないぞ。ちゃんとこれまでの平均獲得ペア数に有意差があるかどうかを検定してみなければ実力差は検証できない。ちゃんと勉強しておけよ息子。

　おい。そんなはずはない。平均ペア数でも負けているのか。いや、そんなはずがあるわけはない。きっと統計が間違えているんだ。たとえ95%有意だろうと5%は間違えている可能性があるんだ息子。ちゃんと統計も勉強して置けよ息子。

■ 対策

　よし。現状は大体分かった。次は対策を練ろう。そういえばここ最近、対戦にめくられても無いトランプが一発で当てられる現象を頻繫に観測しているぞ息子。紙のトランプであることをいい事に、トランプについている傷で判断しているんだろう。そんなものはお見通しだ息子。俺もいくつかの特徴は覚えているが、最近謎の的中がどんどん出てくるようになっているのでマトリクスで分類したぞ。父もこれから特徴を覚えて互角の勝負に持って行くぞ。トランプの混ぜ方でも覚えながら待ってろ息子。

　感覚的には前日の睡眠時間が頭の冴え方に影響していることは分かっている。やはりこのゲームは短期記憶と集中力が試されるゲームだ。その証拠にほら見てみろ。週末で回復できている月曜・火曜で父親優勢の傾向が見られるだろう。週が進むにつれて蓄積型で消耗されていっているが、週の前半ならまだ頭が元気だという事だ息子。これからは週の前半に多めに勝負だ息子よ。

■ まとめ

　これでどうだ。Google先生等には頼らずとも、父のデータドリブンな分析とコンサルティング能力で原因の分析からアクションプランの作成までできるんだぞ息子。伊達に歳だけ取っているわけではないぞ息子。

　今回の調査から以下のように今後の対策が立ったので、これからガンガン巻き返しを図っていくぞ息子。いい顔できるのも今のうちだぞ。すぐに勝率8割まで持って行ってやるぞ息子。プラレールのDVDでも観ながら油断して待ってろ息子。

ということで、第三部を乞うご期待。

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