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ヒトリゴト「涙と優しさと強さ」


泣いた涙の分だけ人は強くなれる

傷ついた回数だけ人はやさしくなれる

強い人は優しく、優しい人は強い

泣いた涙の数と傷ついた回数と同じぐらい

その心の痛みを知っているから

その心の叫びを知っているから



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 何年前だろう?

 もう20年以上前に書いた言葉。当時を思い出すと色々あった。本当に色々あった。泣いても泣いても涙が止まらなくて、気が付いたら1.5か月で体重が7kg減るぐらいには食べることが出来なくて、そんな最中(さなか)に書いた言葉だ。そのことも覚えている。

 もうずいぶん前になってしまったけれども、それでもここに書いた言葉をみて、今でも「そうだよね」と思う。


 悔しくて泣いたこともある。悲しくて泣いたこともある。淋しくて泣いたこともある。意味もなく涙があふれて止まらなかったこともある。泣き叫びたくなったことも、ある。


 それでも、そこにはそれだけの感情と想いがあって。もし傷ついて泣いたとしても、傷ついたからこそ分かる痛みを感じられるようになっていて。だから、泣いた理由を推し量れるぐらいには、人として優しくなれるのだと思う。「そんなこともあるよね」とそっと寄添えるぐらいには、優しくなれるのだと。そして。涙を流した数だけ、何かを乗り越えてきていて。その乗り越えてきた数だけ、ちょっとずつ強くなれているのだろう。


 最近、優しい笑顔の裏側に、目に見えない本当の強さを感じることが多い。それは年齢に関係なく。そして、そんな人たちは本当にとびきりの笑顔を見せてくれるのだ。弾けるような笑顔のこともあれば、柔らかな微笑むような笑顔のこともある。それでも、何故かその笑顔の向こう側に、とんでもない強さがあるような気がするのだ。


 私は、どんな顔で笑っているのだろう?

 

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