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風が吹けば流されるくらいが丁度いい。 『機嫌のデザイン まわりに左右されないシンプルな考え方』

”好かれたいけど疲れない。これがポイントだと思います。”

『機嫌のデザイン まわりに左右されないシンプルな考え方』秋田道夫



”愛着が過ぎると、ほとんどの場合は失望を生みます。大事なのは、自分自身を保つことです。”
”笑ってほしいと思ったとしても、自分から笑うことはしません。あくまで、相手に委ねるのがコミュニケーションの作法だと考えるからです。”
”しかし価値観の共有は「価値観の一致」とは異なります。”
”わたしは「隣の芝生が青く見えた」事がありません。それは日頃の手入れの大変さが分かるからです。”

『機嫌のデザイン まわりに左右されないシンプルな考え方』秋田道夫


風が吹けば流されるくらいが丁度いい。



感想

「まわりに左右されない」って、解釈の分かれる言葉だと思います。なんとなく、なにが起きても動じない岩のようなものをイメージしてしまうんですよね。
でも秋田さんの言ってるそれはたぶん違くて、いらない衝突や摩擦を生まない、けれど自分をすり減らさないと言った、ほどほどの自然体を指しているように感じます。
別に岩なら岩のように生きてかまわないでしょうが、人間は人間らしく生きたほうが、健康的ですよね。たぶん。

前回の『自分に語りかける時も敬語で』でも感じましたが、秋田さんはあたりまえのことを印象的な言葉で語るのがとても上手ですね。
けれど言葉が目にとまる反面、その中身がまだ自分には遠く感じました。
誰かが差し伸べてくれた手を掴み返す勇気が出ないのか。それともまだなにか信用ならない胡散臭さを感じているのか。「隣の芝生が青く見える」私には、人の努力を想像する力が足りないんでしょうか。
どうも自分の機嫌を自分でとる才能には欠けているようです。

なにかを変えたいと望んで手にとった本に「変わらなくてもいいんじゃないか」と言われてしまい、やや複雑な心持ちです。


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