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勝手に大問題にしちゃう人、かっこ悪い【『はじめてのおつかい』が海外で大人気「アメリカだと幼児虐待で炎上するよ」は嘘だった】

「介護ポスト7」に【『はじめてのおつかい』が海外で大人気「アメリカだと幼児虐待で炎上するよ」は嘘だった】って記事を書きました。(2022.05.02アップ)


「はじめてのおつかい」のNetflix配信「Old Enough!」が世界的に話題に。日本人が観ても(英語字幕つきで観ちゃうと)、「おおお神秘の国ニッポン!」と不思議な観心地になっちゃう。

「はじめてのおつかい」は大好きな番組。で、ときどき話題に出すと、まれに、「アメリカで放映されたら幼児虐待で炎上するよ」と無粋なことを言い出す人もいて、ほんとかなーと思っていたので、この機会に英語圏でどのように観られているのか調べてみた。

詳しくは記事を読んでほしいのだけど、幼児虐待だ炎上だという騒ぎにはなっていない。

もちろん苦手だと言う人はいるし、自分の国だと無理だと言う人もいるけれど、自国が良いと短絡的に考える記事はほとんどない。それどころか全体の論調として批判している記事はほとんどないのだ。

みんなちゃんと文化の違いを理解して受け止めている。癒される、最高、すごいーと、番組を楽しんでいる記事がほとんどだ。
しかも、自国の安全性や子供に決断させることの大切さを自省して、ちゃんと検証している記事も多い。

英語で批難的な論調の記事は、ニューヨーク・タイムスぐらい(とはいえ、これも賛否両論を述べるために付け加えた感が強い)。

しかも面白いことに、英語圏で冷静に受け止められている番組を

“It’s a terrible show!”

The New Yourk Times

なんて言ってるのは、日本の大学の先生なのだ。

40以上の記事を読んだけど、冷静さを欠いて怒ってる記事はほとんどなかったよ、ということを原稿に書いたんだけど、そのなかでいいなーと思った記事は、nprの記事。

原稿のなかでも紹介した。

「はじめてのおつかい」を紹介しながら、こどもの自律性について論じている。 全米で、1995年以来、毎年失踪するこどもの数は50%減少しおり、その大半は、こどもが家から逃げ出すか、親のどちらかが連れ去るケースであることを指摘する。同時に、いくつかの州では、ひとりで公園まで歩かせたり、学校まで歩かせたりした親が逮捕されることがある状況を示す。
そして、ステップを踏んで安全に娘をおつかいに出したエピソードを描き、心理学者のHolly Schiffrinの「親がこどもに与えることのできる最大の贈り物は、自分自身で決断する機会である」という言葉を引用する(良い記事なのでぜひ原文を読んでみてください)

介護ポストセブン

こういった冷静な記事があふれているのに、ほとんど存在しない極論を取り上げて炎上しているような印象を与える記事や、「アメリカだったら~」と想像の集団に自分の主張を代弁させたりするのは、かっこ悪いなーと思うよ。

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