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アマチュアスポーツ×クリエイターエコノミー領域の勃興🏃/ Z世代のニュースター💃/Netflixがゲーム領域に進出⁉︎🎮 Weekly 「黎明」 -The Rise of Neo Digital Native-🤟 #2 【20210712-18】

皆さんこんにちは。CACというVCにてスタートアップへの投資・支援を行っています、片岡です🧑‍💻

デジタルネイティブ世代である自分が、特に気になった国内外のC向けサービスやそれらの背景にあるトレンドや消費者心理を考察していくnoteです。
こういった発信をすることで少しでも起業家等の方々の視野の拡大、または国内エンタメシーンの活性化に繋がればとても嬉しいなと思っています。
最初の方は手探りで進めていきますので、皆さん是非コメント欄やTwitter等でご意見ご感想いただけると嬉しいです。
今回もここ数年急成長中の、「クリエイターエコノミー領域」に焦点を当てていきたいと思います!!

🧐 HOT TOPICS

アマチュアスポーツ×クリエイターエコノミー領域の勃興

今回のホットトピックはアマチュアスポーツ選手のインフルエンサー化に関して取り上げたいと思います。
もう少しでオリンピックが開催されますが、これを読んでくれている皆さんは好きなスポーツ選手はいたりするでしょうか?
皆さんご存知のように、最近はSNSの普及によってこれまでなかなか垣間見ることのできなかったプロ・アマのスポーツ選手のリアルを知ることができるようになりました。例えばダルビッシュ選手や本田圭佑さんは特にSNSで積極的に発信されてますよね。これはひと昔まえでは考えられなかったことかと思います。
世界的にも、ミュージシャンや俳優などと並んでスポーツ選手はかなりの影響力を持っています(現状世界一位のインフルエンサーはクリスティアーノ・ロナウド)。

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個人が影響力を持つようになった昨今、SNS等とも相性が良いスポーツ領域ですが、最近はプロだけでなくアマチュア・学生スポーツ領域でも選手個人のエンパワーメントが進んできています
冒頭のニュースは、これまで規制の厳しかった全米大学体育協会(NCAA:National Collegiate Athletic Association)規則が暫定的に変更され、大学スポーツ選手がSNSで商品を宣伝するなど、企業とのエンドースメント契約に参加することが認められるようになったという内容のものです。
これはマネタイズのリスク分散を図りたい選手側アンチトラッキングにより新しい広告・マーケティングを考えていく必要のある企業側の双方にとってかなり大きなルールチェンジだと考えています。

既に今月に入り250人以上の大学生アスリートが「Cameo」に登録しているとのことですが、選手側から見ると今後他にも、「Patreon」や「OnlyFans」のような会員制サイトでファンと交流したり、NFTでデジタルグッズを販売することも視野に入ってくるかもしれません。NBA Top Shotを開発したDapper Labs社のようなスタートアップが、学生アスリートに特化したサービスを開始することも想像に難くありません(実際にOvertimeというサービスでそのような取り組みが始まるかもしれない)。
また、グッズ販売をするアスリートも増えていくるでしょう。YouTubeやTikTokなどとリンクした、クリエイター向けのストアカスタマイズサービスを提供している「Spring」やインフルエンサーが自分のグッズブランドを作ることができる「Pietra」などクリエイターエコノミー文脈でクオリティの高いサービスも増えています。
もしくはシンプルに、InstagramやTwitterのようなSNSメディアから直接、投げ銭やアドセンス収入を得たりすることも、今後より簡単になってくるでしょう

規制が緩和されたことによって直近見られた具体的な動きとしては、、、👇

✔︎フレズノ州立大学のバスケットボール選手であり、Tiktokスターのカビンダー姉妹は、プロテインメーカーのSix Star Pro Nutrition社やBoost Mobile社とスポンサー契約を締結
✔︎オクラホマ大学のフットボールチームのクォーターバックであるSpencer RattlerはCameoにて1本177ドルで動画を販売。Tシャツや帽子などのオリジナル商品の販売も。
✔︎ネブラスカ州発のレストランチェーン「Runza」は、同州の大学のアスリートのうち、同社のリワードプログラムを自身のSNSで宣伝した最初の100人に一律の報酬を提供する計画を発表。
✔︎ユニリーバは、デオドラントブランド「Degree」のプロモーションのために、今後5年間で500万ドルをかけて大学のアスリートとパートナーシップを結ぶ予定とのこと。
✔︎フロリダ州立大学のディラン・ギボンズは7月1日、手足の神経に影響を与える難病に苦しむ友人を助けるために、新ルールの変更を利用してGoFundMeで資金を集めることを発表。集めた資金で友人とその家族が試合観戦できるよう計画している。

以上は記事内で紹介されていた一例ですが、選手側、企業側双方に多様なニーズがあると見て取れます。

経済規模が大きく、かつスポーツ大国でもあるアメリカにてこのような動きが始まりつつありますが、この領域は日本も含め全世界的にまだまだ未開拓の巨大なフロンティアだと考えています。
以前書いたnote内で触れましたが、日本は世界的に見てもアマチュアスポーツに対する人気・歴史の蓄積があり、特に可能性があるのではないかと思っています。

一方でアスリートが影響力を持つことによって起きる弊害(炎上リスクや精神的な問題等々)も残念ながら一定起こってきてしまうのではないかと危惧しています。こういった功罪双方にしっかり気を配りつつ、アスリート、ファン、企業の三方良しの世界観が醸成できていければ最高ですよね。
つい最近では国内でも、高校野球においてSNSの素晴らしい活用事例がありました。選手個々人がしっかりと発信することで、その領域をプレイヤー目線でより良いものにしていける可能性も秘めていると思います。

(学校によっては高校球児たちもTwitterを本名でやっていたりしますね。)
何はともあれ、世界はもちろん、日本でのアマチュアスポーツ×クリエイターエコノミー領域は要注目していきたいと思います!!⚾️

🏄‍♂️ Trends

ここでは最近バズってる人、サービス、商品、Meme、SNSアカウント等々を紹介していこうと思います🙋‍♂️

皆さんは「世界の若者たちから今最も注目を集めるZ世代ポップシンガーは?」と聞かれたら誰をイメージするでしょうか。
日本だったらadoを挙げる人も多そうですが、実は世界では女性アーティストとして史上最多の週間グローバル・ストリーミング数を更新する程のニュースターが今年誕生しています。
彼女の名前はオリヴィア・ロドリゴ(Olivia Rodrigo)。アメリカ生まれ、2003年生まれの18歳(adoと同い年らしい)です。
インスタ、Tiktok合わせて、2500万人ものフォロワーを誇ります。

元々、俳優として活動していた彼女は、『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル』というディズニーコンテンツの主人公役として出演するなどして元々一定の人気を得ていました。
レーベル担当者曰く、類稀な作詞、歌唱スキルを持っていたという彼女ですが、今年の1月8日にデビュー曲「drivers license」をリリースすると、全米・全英シングルチャート初登場1位、わずか数日間でSpotifyでのストリーミング記録を塗り替え、世界で10億回再生を突破したとのことです。
この曲は上記のドラマで共演した男の子との失恋と自分の次の彼女に対するリアルな想いを歌った曲なのですが、ネット上のファンダムを中心にこの曲の話題や考察が一気にSNSや動画メディアで拡散されました。
この拡散経路が意図されたものなのか偶然なのかは分かりませんが、特にTikTok上で爆発的に拡散されたことと、加えて、彼女の大ファンであるテイラー・スウィフトも彼女の投稿(新曲がテイラー・スウィフトの楽曲の1個下のランキングに入ったことを喜んでメンションをつけてインスタに投稿した)を拡散し、更にバズが多方面に拡大していきました(この投稿は平均の5倍、約1000万回以上再生されています)。こういうのめっちゃほっこりしていいですね🍵
こうしてこの曲は、リリース4日後にはSpotifyにおけるデイリー再生数歴代1位となり、リリースから数日後にはもう既に今年を代表する世界的な大ヒットとなっていたという流れです。
ちなみに、この曲のリリックビデオは、ファンがTiktokに投稿した動画がたまたま彼女の目に留まり、その出来栄えがめっちゃいい感じだったのでそのまま公式にしてしまったものらしいです。昔ニコ動にもたまにこういう隠れ有能ファンの非公式動画が投稿されていた記憶がありますが、最近ではこういったファンと一緒にストーリーを紡いでいく一種のプロセスエコノミー的な展開の仕方がインフルエンサーにとって有効な選択肢の一つかもしれませんね。

高校を卒業し、新曲も出しつつ多方面で活躍している彼女ですが、直近ではなんと若者のワクチン接種促進の一環でホワイトハウスに招かれ、バイデン大統領とも会談したとのことです。最近アメリカでは政府がインフルエンサーと一緒にキャンペーンを行ったりすることもよく目にしていて、この辺の動きは上手いな〜と思っています(いつか記事にするかも)。
Z世代のニュースターである彼女の動向は今後も注目したいですね!👀


🗞 その他の個人的注目ニュース

みんな大好きNetflix。今後はさらに事業領域を拡大し、1年以内にビデオゲーム分野に参入する見込みだとBloombergが報じています。
今回、FacebookやEA、Zyngaで幹部を務めたMike Verdu氏をゲーム開発担当バイスプレジデントとして迎えたとのことですが、以前からCEOのヘースティングス氏は、「ライバルは動画配信サービスというより、睡眠とゲーム(フォートナイト)」と発言していたので、個人的にはついに来たか〜(期待)といった感じです。
自分はブラックミラーシリーズが大好きなんですが(シーズン2のホワイトクリスマスは特におすすめ)、少し前にこのシリーズ作品で、映画内で視聴者がシナリオを選択できる、映画とゲーム性が融合したような作品も制作されていました。
人類の可処分時間、余暇の奪い合いが更に熾烈化しそうですが、一消費者としてはエンタメの更なる進化を体験できるかもしれないということでとても楽しみです🎮
TwitterのFleet機能が早くも終わってしまうとのこと。このスピード感潔いですね。
理由としては、フリートをきっかけに新たにTwitterで会話に参加する人が増えるという期待通りの使われ方をされなかったからとのこと。
個人的には周りで使ってる人もそこそこいたようなイメージだったのですが、確かにインスタストーリーのようにフリートを単体で使ってる人は少なく、通常のツイートを転載するような使われ方が多かったような気はしています。
ただここ最近Twitterはかなりクリエイターエコノミーに関してガチで動いている感があるので、今後もこのスピードで様々な施策を打ってくれるのではないかと楽しみにしています🕊

Twitterが「友達だけへのツイート」「複数のペルソナ」など新機能を検討中

Instagram、サブスク課金者に対してストーリー上で限定コンテンツを投稿できる新機能「The Exclusive Stories」を検討

ByteDance、中国の規制当局がデータの安全性を警告したため、IPO計画を棚上げに

Twilioがアプリにライブ音声もしくは動画機能を追加可能になるTwilio Live機能をローンチ。

Pinterest、過度なダイエット広告を全面的に禁止する方針

個人の創造と情熱、小さな経済の到来と課題


📣お知らせ

直近の調達・上場・M&Aしたスタートアップの中で個人的に気になった企業100社をリストアップしたデータベースを作成しました!
個人的な趣向でC向け(特にエンタメ、ゲーム、Fintech、EC )企業が多めです🛒
もしご興味ある方がいましたら下記のツイートをRT・いいねしていただければDMで共有いたします🤝

🧑‍💻片岡の編集後記

最後まで読んでいただきありがとうございます。方向性を色々と考えていたら#2を書き終えるのが大分遅れてしまいました。早く効率化せねば。。
ただこういった試みを始めてみて、やっぱり情報を流し見するだけでなく、様々な意見に触れて、自分の中で咀嚼し直して文章を書くのって大事だなと感じています。
最近は「note見たよ!」って言っていただけることが増えました。地味に嬉しいです。noteを書いてなかったら会えてなかったかもしれない人たちともお会いできてるので、しっかり続けていきたいなと。
ただ、noteのシリーズ名の名前なんだっけ?と言われることも多いので、そこはしっかりと名前と内容が紐づくように頑張ってやっていきたいと思います📝

ではまた次の黎明でお会いしましょう!!👋


−連載シリーズタイトル「黎明」の由来–
「黎明」というタイトルですが、これは元々自分が少し前の学生時代に取り組んでいた若者向けのスタートアップコミュニティの名前を引き継いでいます。
「夜明け」「新しい事柄が始まろうとすること。また、その時。」という意味合いに魅かれて使っていた名称なのですが、この連載を読んでくださった方々にとっても、何かのきっかけとなるような情報や意見の発信をしていければと思い名付けました。






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