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部下を動かすリーダーの7つのコミュニケーション術/三つ目、相手の話を聞く。でも聞けない理由と対処法


◆話しを聞くことは大事だとはわかっているが…


リーダーが自分の話を真剣に聞いてくれたら
嬉しくなってしまうのではないでしょうか。
 
だから、リーダーの言っていることが素直に受け止めることができる。
「あっ、そうなんだと」と。
そして、やろうという気にもなる。
 
しかし、昔の私を含め多くのリーダーは
 
「部下の話しを最後まで聞くなんて無理です」
「つい話を遮ってアドバイスしたくなります」
「昔の自分の経験を思い出しています」
 
と話しを真剣に聞くリーダーにはほど遠い状態に。
 

◆なぜ、人の話を聞かないのか?


例えば、部下がこんな風に不満を言って来たらどうしますか?
「〇〇さんは、仕事が遅くて困ります!」
 
どんな考えが浮かんでくるでしょうか。
①それは違うだろう。任せ方が悪いからだ(判断)
②この部下はどんな性格なのか(分析)
③私から〇〇さんに言ってあげるよ(救援)
④私の仕事に影響しそうだ。どうなっているのか(情報収集)
⑤私もそんなことがあったなー(追体験)
 
というように口には出さなくても
こんなことを考えてしまうのではないでしょうか。
これらを5つの『傾聴の壁』と私は呼んでいます。
 
傾聴の壁があると、聞いているようで
実は話しを聞いていません。
 
自分のことだけを考えています。
そのための質問やアドバイスを考えてしまいます。
これでは目の前に部下はいない状態です。
 

◆傾聴の壁に気づく



では、どのようにして傾聴の壁を乗り越えるのか。
それは、部下の言っていることを伝え返すのです。
 
例えば、「〇〇さんは、仕事が遅くて困ります!」
部下が不満を言ってきたとき
 
「そうなんだ。○○さんの仕事が遅くて困っているんだね」
と、部下が言ってきたことを伝え返ししてあげましょう。
 
伝え返しを意識していると
・浮かんだ考えは言えなくなります
・違和感があるので自分の傾聴の壁に気づくことができます

 
傾聴の壁に気づくことができれば、
本来の話を聞けるリーダーに戻ることができます。
(ここは訓練が必要なので後日お伝えします)
 
そこから次のような質問をしてあげましょう。
部下の話しを聞き切ることができます。
 


「どんなことがあったの?」と事実を聞く。
「そうか、そんなことがあったのか」と伝え返す
「もう少し詳しく教えてくれる?」と具体的に聞きます。
「そうか、そうだったんだね」と受け止め伝え返します。
 
さらに「それに対してどう考えているの?」と考えを聞き
「どんな気持ちだった?」と気持ちを聞いて
「ここまで話してどんなことに気がついた?」と
頭の中を整理してあげます。
 

◆部下の気持ち


すると、部下の中にこんなことが起きます。
・こんなこと考えたことなかった
・頭の中が整理できた
・自分で考えられた

 
普段考えていなかったことが考えられ
頭の中も整理できるので嬉しくなります。
だからリーダーを信頼します。
 
今回、聞くためのスキル『伝え返し』を紹介しましたが
プラス、相手の背景をイメージして聞いてあげると
部下は私のために聞いてくれていると感じ
さらに絆は深まっていきます。
 


部下は、
・どんな状況なのだろう?
・どのようなプロセスでそうなったのだろう?
・何を大切にしている人なのだろう?
・何を悲しんでいるのだろう?
 
そして、本当は、
・何を望んでいるんだろう?
 

◆今回の質問


【部下は、何を望んでいるのでしょうか?】
 

次回に続けます!お楽しみ!
 
※秋山ジョー健司氏「INNER DIVING」参考
秋山ジョー賢司 オフィシャルサイト (joe-akiyama.com)
 
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