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叶えられなかった夢は、いま誰かが叶えてくれている

心理カウンセラーのお仕事に誇りを持って活動していますが、数年前に辞めた前職の理学療法士の仕事にちょっと心残りがありました。

理学療法士になるために4年制大学に通って、苦労して実習を通って、国家試験に合格して、病院に就職。ポンコツ新人から抜け出したくて必死に知識も技術も身に付けて、なんとか続けてきました。

でも結果として体力と気力が持たなくて辞めました。

簡単に言えば、私には向いていなかったんです。

考え抜いた末に割り切って辞めたはずなのに、ずっしりと重い悲しさが心の中に残っていました。


理学療法士になることは、中学生の頃に掲げた夢でした。

部活動中に足を痛めて、たまたま通った整形外科にいた理学療法士の方がすごくカッコよかったんです。

まさに憧れの職業を見つけた瞬間でした。

でも大人になって実際働き出したら憧れの職業に向いてないと気付いてしまった私は、中学生の頃の夢を手放す悲しさと、中学生の自分への申し訳なさを感じるようになっていました。

悲しさを見ないようにしたり、悲しいことをそのままにして、いま出来る事に全力で取り組んでも何も変われない自分にも嫌気も指していました。

そんな時、ある人の投稿で『自分の代わりに誰かが夢を叶えてくれている人がいると思ってみてね』という言葉が目に入ってきました。

「ああ、そうか。私の夢はなくなったわけじゃないんだ。」

叶えられなかった夢は、いまこの瞬間に誰かが叶えてくれていると思えたら、心を重くしている悲しさがなくなったような感覚がありました。

病院で勤務していた時に知り合った素晴らしい理学療法士の方々は、いまも様々な病院や福祉施設で活躍しています。

私よりも優秀で理学療法士に向いている人がたくさんの人を幸せにしているから、私は大好きな心理カウンセラーの仕事をこのまま続けていけばいいんだと、やっと現状を受け入れられた気がしました。

年齢を重ねれば重ねるほど、努力や根性や志だけではどうしても叶えられない夢も出てきます。

悔しいし、悲しいし、情けない感覚は拭えないけれど、夢がなくなったわけじゃなく誰かが代わりに叶えてくれていると思ってみると、夢は叶えられなくても頑張ってきた自分は報われるんだと思います。

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