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オランダ生活日記〜娘の水泳ディプロマB試験【353】

 今週は妻が出張なので、私が夕方の教室業務を1週間休みにして、学校の送り迎えやプレゼン準備の手伝いと水泳のディプロマ試験に同行しました。学校でのプレゼン発表を水曜日に終え、「あとは土曜日のディプロマ試験だけ!」という感じで迎えた今日、「ドキドキするけど楽しみ〜!」と意気込む娘をいつもの水泳レッスンの場所まで連れて行きました。

 日頃の水泳のレッスンは、外からしか見られませんが、Kijkdag(参観日のような意味)とディプロマ試験の時は、保護者が子どもの側でレッスンを見学することができます。

 自分の子どもも含めて、保護者や先生が子どもたちができたことを賞賛するその姿勢に学びがあったので記事にしておきたいと思います。

子どもディプロマB試験の内容

 日常の水泳レッスンでは、ディプロマ試験に関わる泳法を習います。子どもたちが泳いでいるところを先生がチェックし、できていればタブレットにチェックしていきます。どのスイミングスクールに入っているかによって違いはあるかもしれませんが、その達成状況はHPでも確認できます。

 ディプロマBの取得に必要な泳法がきちんと獲得できたと判断されれば、直近の試験日の案内のカードをもらいます。そのカードをもらえる日は、喜ぶ子も落ち込む子もいます。みんなそれぞれの感情は表に出しますが、他者と比較しないのがオランダという感じです。マウントを取るような雰囲気にはなりません。

水の危険から命を守るための「水泳」

 日本のスイミングスクールは、競泳のイメージが強いですが、オランダの水泳は「突然水に落ちても生き残る」というスタンスで学びます。そのため、競泳用のレッスンでなければ、基本的に速さは関係なく、基本的な泳ぎ方や泳げる距離や時間、その場で浮き続けることや潜水などが重要になっているようです。

 また着衣をして泳ぐという項目があります。オランダは、運河や河川が多いのですが、子どもたちが水の危険から回避できるように「柵を立てるのではなく、みんなを泳げるようにしておく」というのはオランダにいる人たちの物事の考え方を表しているような気がします。

 プールなどに遊びにいったら、「この子はディプロマを取得していますか」と聞かれます。もちろん証明する必要はないのですが、持っていなければ腕につける浮き輪などを装着しなければいけません。

試験の時間は30分程度

 ディプロマAの試験では、その場で浮き上がったり、平泳ぎで目的の場所まで到達することがメインでした。しかし、今回は泳ぐ距離がかなり長くなっています。一気に100mぐらいは泳いでいたと思います。

①着衣50m(途中潜水あり)
 着衣で水に飛び込む、その場で10秒近く浮いて平泳ぎ25m
 帰りは背面の平泳ぎ25m
 →これが終わると服を脱いで、水着での泳法の確認となります。

着衣水泳からスタート

②長距離水泳(150m)
 飛び込み→潜水(水中に設置された穴をくぐる)→平泳ぎで帰りは背面の平泳ぎ
2回目からは障害物なしで泳ぎ続ける(行きは平泳ぎ、帰りは背面の平泳ぎ)

最初だけこれをくぐります
最後まで泳ぎきれるか少し心配しました

③クロール・背泳ぎ(10mぐらい)
 これは泳ぎ方の確認をしているようでした。

④背面で水に浮く(10mぐらい)

⑤立ち泳ぎ
 その場で立ち泳ぎをして、先生の指示に合わせて移動したり回ったりする

「できない」よりも「できる」に目をむける

 子どもたち一人ひとりに拍手が起こり、お互いがみんなを賞賛する雰囲気でした。

 こうやって、子どもたちの成長を喜べる時間があって、子どもは親から見てもらっているという安心感を得られるのかもしれません。
 こうやって、親子の対話や思い出が増えることも子どもたちの幸せにつながっているのかもしれません。

 みんなおめでとう!

最後に記念写真

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