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Forssa Textile Week出店者紹介 | ANIMA FORMA

これは何?

4本の足を広げ、切り開かれた動物の毛皮、のようなもの。リアルなようでリアルではなく、どこか間の抜けた愛嬌があります。これらはデザイナーの村松恵さんが2021年よりスタートしたアップサイクルアートプロジェクト「ANIMA FORMA」の作品です。

端材に命を吹き込む

ANIMA FORMAはラテン語で「魂の形」を意味します。毛織物工場の片隅に積まれた、生地の端材(捨て耳)の山を目にしたときに彼女は、使われている捨て耳も元を辿ると動物の体毛であり、生命の延長にあることを感じました。そして、それらに命を吹き込むことはできないか?という衝動に突き動かされる形でこのプロジェクトに取り掛かったそう。

ええ加減でよろしい

作品は毛皮と同じように動物の等身大サイズで作ったラグが主です。標本箱に入った小さな作品もあります。動物の配色はすべて村松さんがアトリエで行い、形成したものを加工工場に送って出来上がります。捨て耳を送ってもらう協力工場には「獣毛系の捨て耳が溜まったら送ってください」とだけ伝えてあり、その時に手に入ったものを組み合わせるため、色の組み合わせによる模様はひとつひとつ違う一点もの。製作の中でもっとこういう色があったら、という予定調和にいかないところは多く、その都度、「自分」と「捨て耳」の間で妥協条約が交わされるのだとか。あるものの中でなんとかせざるを得ない、この自分のデザイン限界を超えた作業は、冷蔵庫の残りもので料理をするような感覚に近いらしく、「ええ加減でよろしい」とつぶやき作られているようです。

より良い未来を信じて

ANIMA FORMAの活動は、捨てられるモノへの後ろめたい気持ちを逆転させるための小さな一歩ですが、地球全体の浄化にきっとつながると信じて行われています。残酷な印象があるはずの動物の毛皮のモチーフにも関わらず、冒頭のような愛嬌が感じられるのは、そうした村松さんのポジティブな想いの力なのかもしれません。

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