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ほめることの落とし穴

いつの時代も、管理職によく読まれているのは「褒める技術」や「褒める言葉」「褒める方法」などのタイトルの書籍や雑誌特集があります。

マネジメントにおいて、部下を適切なタイミングで、適切なポイントを「ほめる」ということは、部下の仕事への意欲を高めたり、成長を促すことができるため重要です。

僕自身、会社人生を振り返ると、ほめられることは少なかったです。
そのため、部下を持つとやはり同じようにするもので、ほめることも少なかったです。

あとからその時の上司から聞いたのですが、

「ほめるのは大事だと思うけど、ほめたら負けなんだよね」
「社会人として成果を出すのは当たり前で、ほめてほしいって甘えでもあるよね」

と言っていました。

う~ん、わかりますが、それだけが正解でもないですよね、と、率直に話合ったことがあります。

結局、平行線のままでしたが。


一方で、会社人として最後の上司は褒めてくれる人でした。
それもタイミングが抜群で、そのほめ方、伝え方もポイントをおさえていました。
それがあったからこそ安心して仕事ができました。その影響もあり、コロナで海外の現地に行っていないにもかかわらず、リモートで商談し工場視察も行い、それで買い付けをするという新しい挑戦ができました。


しかし、このほめる技術にばかり目を向けると実は危ないと思っています。

それは、上司が心の中で、

「こうしてほめれば部下はついてくる、喜んでくれる」
「こうほめると部下のモチベーションが上がって成果も上がる」

といったものです。

いわゆる部下を操作したい、コントロールしたいという想いです。
これが無意識なら尚更危ないです。

ただ、これはそのまま伝わります。当然、いい結果をもたらすことができず、そのマネージャーにとっては結局「ほめるって効果ないじゃん」となり、またもと通りのマネジメントになります。


あるマネージャーは、部下から慕われている様子が日常の関わりでもよくわかる人でした。その方にどんな関わりをしているのか聞いたとき、こんな答えが返ってきました。

「ほめるのももちろん真剣ですよ!」
「その一言で気持ちよく仕事ができて、新しい可能性が啓けるならそれほどすばらしいことはないですから!」
「だって、社員の人生を僕たちが担っているんですから!」

とても熱く語っていただきました。
その言葉からは、熱い想いと願いを確かに感じます。

改めてどんな思いを抱くのか、マネジメントにおける大切なことを教えていただいた瞬間でした。

やはり、部下に対する暖かい想いと深い愛情は、言霊となって心に響くのでしょう。

最後までお読みくださりありがとうございます。

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