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冴えない掃除婦と半魚人の素敵なラブロマンス。ギレルモ・デル・トロ監督「シェイプ・オブ・ウォーター」を鑑賞。感涙する。

この映画、女性のフルヌードやニップ、セックスシーン、自慰シーンが出てきますので、ファンタジーといっても、お子さんと一緒に観てはいけません。ご注意を・・・。

「毎朝のオナニーはかかせません」

◆◇◆

太った黒人の同僚は、なにかとヒロインをかばってくれます。

お話を簡単にいうと。
赤ちゃんのときに虐待を受けて声帯をナイフで切られて喋ることのできない手話で生きる冷戦時のアメリカのNASAっぽいところのお掃除おばちゃんがヒロインのイライザ。太った黒人の同僚と謎の実験室の掃除をするはめに。ある日ひとりで掃除をしていると、大きな水槽のなかにいる半魚人と接近遭遇。ゆで卵をあげると、半魚人はすっかりなついてしまい、それがやがて恋愛へと発展する。そして、半魚人を解剖することが決まったことを知ったイライザは、半魚人奪還計画を立てる・・・。

出会いのシーン。

映像がものすごく綺麗で、怪物との純愛という普段見ることができないテーマが良かった。

さあ、半魚人を助けるぞ!

これまで生きるために働き、同じルーティーンを毎日繰り返していた、喋ることのできないハンディキャップを背負ったイライザが彼(半魚人)に出会ってからどんどん変化していくのが様々なところで表現されていると思う。

唯一の友人に自分の意見をぶつけるようにようになったり、これまで生きるためだったのが、彼の為に行動するようになったりなどだね。

半魚人をスタンガンみたいな棒でしばいていじめる秘密諜報部員に、手話で「クソ野郎!死にくされ!」と悪態をつくヒロイン。いいシーンです。

そして最後のエンディングも良かった。いわゆる60年代のアメリカなんて白人男性が頂点にいて、女性や黒人に対する扱いが酷かった時代。

LOVE!


そんな60年代を象徴する男のエンディングと、
これまで生きてきたイライザのエンディングが描かれているように思えたかな。


終盤にいきなりミュージカルシーンが出てきて、びっくりしたりします。喋れないヒロインが歌うことで、なんとか、心情を吐露させたかったのでしょうねえ、監督としては。

現地のポスター。

いやぁ、ギレルモ・デル・トロ監督って、「パンズ・ラビリンス」や本作のようなしっとりとした映画も撮れるから偉いですね。「パシフィック・リム」だけではないのですね。そこが、樋口真嗣との違いなんですね。失敬! 笑


いろんな賞を獲得した舌名作です。

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