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東宝から鈴木英夫監督のDVDが発売。

川島雄三を出したと思ったら、お次は、鈴木英夫ですか。渋いところを狙ってきますね、東宝さん。

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鈴木 英夫(すずき ひでお、1916年(大正5年)5月10日[1] - 2002年(平成14年)5月2日)は、日本の映画監督。愛知県宝飯郡蒲郡町(現・蒲郡市)出身。スリラーとサスペンスの名手とされ、最晩年に再評価された。
1952年(昭和27年)、大映を退社し、翌1953年(昭和28年)新東宝へ入社[1]。38歳を迎える1954年(昭和29年)、東宝に再移籍。同社の中堅監督として文芸ものや喜劇など、あらゆるジャンルをこなすが、その本領は主にスリラーとサスペンスものに発揮された。1962年、広告代理店で働く女性を主人公にした『その場所に女ありて』でサンパウロ映画祭審査員特別賞受賞。1967年の『爆笑野郎・大事件』を最後に、51歳にして映画からテレビ映画に仕事の場を移し[1]、100本以上のドラマを量産した。『傷だらけの天使』(1974年 - 1975年)など、今なおカルトな人気を誇る作品を残している。
ウィキペディアより引用

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2022年5月18日に4枚のDVDが発売される。そのうち、「くちづけ」は、筧正典, 成瀬巳喜男とタッグを組んだ、短編3本からなるオムニバス映画。

■その場所に女ありて

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1962年/東宝/カラー/95分 
監督:鈴木英夫/脚本:升田商二、鈴木英夫/撮影:逢沢譲/美術:竹中和雄/音楽:池野成 
出演:司葉子、宝田明、水野久美、原知佐子、大塚道子、山崎努、北あけみ、森光子、児玉清、柳川慶子、清水えみ、浜村純、西村晃、織田政雄、伊藤久哉、稲葉義男

◆1960年代の広告業界を舞台に、男社会に果敢に挑むキャリア・ウーマンの夢と挫折を描いた珠玉の女性映画。広告代理店同士の熾烈な戦いの中で葛藤する女性たちを、リアルでドライに映しとった鈴木英夫監督最高傑作。クールな知性を漂わせ凜とした美しさを放つ司葉子が素晴らしい!

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■悪の階段

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1965年/東宝/白黒/104分 
監督・脚本:鈴木英夫/原作:南條範夫/撮影:完倉泰一/美術:中古智/音楽:佐藤勝 出演:山崎努、団令子、西村晃、久保明、加東大介、久保菜穂子、清水元、佐田豊、土屋嘉男

◆緻密な計画で金庫破りをはたし、大金を手にした四人の男。だが、欲にくらんだ彼らの間で壮絶な現金強奪戦がはじまる…。欲に目がくらんで自滅する犯罪者を描いた和製フィルム・ノワールの傑作。狭い室内に限定された舞台設定や、ファムファタール=団令子の悪女ぶりが素晴らしい!

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■純愛

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1956年/東宝/白黒/101分 
監督:鈴木英夫/原作:山田照子/脚本:沢村勉、鈴木英夫/撮影:安本淳/音楽:高木東六/美術:阿久根巌 出演:鶴田浩二、八千草薫、小林桂樹、笠智衆、夏川静江、石原忠、加東大介

◆太平洋戦争の末期、学徒出身の特攻隊員と恋人の悲劇を描いた愛の物語。簡素な式を挙げ、幸せも束の間、別れを告げるために家に戻った夫の懐中の遺書をみつけた妻は…。ロミオとジュリエットを思わせる美しくも哀しいメロドラマの秀作。八千草薫が美しい!

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■くちづけ

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1955年/東宝/白黒/115分 
監督:筧正典(第一話)、鈴木英夫(第二話)、成瀬巳喜男(第三話)/原作:石坂洋次郎/脚本:松山善三/撮影:山崎一雄/美術:中古智/音楽:斎藤一郎 出演:(第一話)青山京子、太刀川洋一、杉葉子( 第二話)司葉子、中原ひとみ、小泉博( 第三話)高峰秀子、上原謙、中村メイ子

◆爽やかな青春と夫婦の機微を綴る石坂文学を映画化した三話構成の名篇。鈴木は司と小泉の純愛を巡る第二話「霧の中の少女」を演出。夜霧を歩くふたり、キューピット役の中原ひとみ、そして司の笑顔にこちらまでシアワセ!

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さらに、ウィキペディアを読み進むと・・・

ちなみに、俳優を泣くまでしごく鈴木監督の演技指導は伝説的で、
東宝では「小黒澤」というあだながあったという。

児玉清は、著書『負けるのは美しく』で執拗な大部屋俳優苛めのようすを回顧し、「S監督は、俳優の好き嫌いが極端で、必ず撮影中に嫌いな俳優を見つけては、いびりにいびり、いじめまくることで評判の監督なのだ」と批判している。

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また、土屋嘉男もインタビューで「鈴木さんは伸びると思うからシゴいているんじゃないですか?」という質問に対し、
そうじゃないね、あれは。単にムシが好かないだけなんだと思う。好き嫌いの激しい気難しい人だったから」と答えている。

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少なくとも、児玉清と土屋嘉男には、かなり嫌われているようですなあ。苦笑

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■ちなみに石原慎太郎も

今回、DVDは発売されないのですが。先日、お亡くなりになった「石原慎太郎」が主演(!)している「危険な英雄」という作品も鈴木監督の作品。DVD発売してください、東宝さん!

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1957年/東宝/白黒/91分
監督:鈴木英夫/脚本:須川栄三/潤色:長谷川公之/撮影:中井朝一/音楽:芥川也寸志 出演:石原慎太郎、司葉子、小沢栄太郎、志村喬、仲代達矢、三船敏郎、伊藤久哉、宮口精二

◆児童誘拐事件が発生。警察は極秘裏に捜査を進めていたが、事件を嗅ぎつけた新聞記者がスクープ記事を発表してしまい…。当時助監督だった須川栄三のオリジナルシナリオを、作家・石原慎太郎主演で映画化。報道のモラルを問う異色の社会派ドラマ。カメオ出演の三船敏郎の配役たるや!

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■広告関係の仕事をしている人へ

広告業界は「生きた馬の目玉」をくり抜くぐらい、厳しい世界。
広告屋を名乗るなら、「その場所に女ありて」と、増村保造監督「巨人と玩具」は観ておくべきである。私は昔、広告屋さったので、両方、観ております。はい。

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