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なぜ休日に農業ボランティア?を考えてみた

週末に農業ボランティアがしたい!そんなツイートをしてから約1年半。
農業ボランティアをさせてもらった農家さんは11軒、回数はのべ20回以上になりました。

家系が農家でない私が(農家じゃないからこそ?)、なぜ農業ボランティアを好きで続けているのか、私自身がいちばん知りたかったので、友人に尋ねられたことに答えながら文章にしてみようと思います。

1.農業ボランティアって何するの?

地域、時期、天気によって本当ににさまざま。
これまでやらせてもらった作業はこんな感じです。

春…種まき、とうもろこしやビートの苗植え、桃の摘蕾

桃が窮屈にならず成長するために、蕾を適切な数に調整する作業(桃の摘蕾)(山梨)

夏…ぶどうの摘粒、草取り、夏野菜の収穫・袋詰め、ハウス内のトマトの残渣片づけ

みなさんがイメージするぶどうの形にするために、いらない実をはさみで取り除く作業(ぶどうの摘粒)(長野)
ハウス内のトマトの残渣を撤去する作業
暑かった...!(東京)

秋…さつまいもの収穫、冬野菜の間引き

芋掘りの概念を覆す、さつまいもを「拾う」作業
(東京)

冬…土づくり、苗づくり、ねぎの収穫

ねぎの種を蒔く作業(苗づくり)
(東京)

畑を作るところをお手伝いさせてもらったこともあれば、収穫体験のアシスタントをさせてもらい、完成した畑を活用していく場に立ち会ったりもしました。振り返ると、いろんな作業を経験させてもらえました。
また、1人で行くことが多かった序盤に比べて、後半はボランティア10名近くで作業をしたり、お互いボランティア先を紹介し合って2人で行くような大切な友人に出会えました。感謝感謝です。

耕作放棄地を畑にするための除草作業(神奈川)
一緒にボランティアをした友人たち📸
シャインマスカットの収穫・梱包作業をしました(長野)


2.貴重な休日、何が楽しくて農業ボランティアをしているの?

私にとって農業ボランティアをすることは、「キャンプをするみたいに自然を感じたり、会いたい人に会いに行くために小旅行をする」みたいなこと。
都内在住ですが、長野や北海道に、また会いに行きたい農家さんがいることは私の自慢です。
この前のゴールデンウイークに行った北海道・白滝のえづらファームは、約3年前にはじめて農業ボランティアをさせてもらった農家さんで、まとまった休みができたらまた行くぞ!と決めていました。
本当に楽しかったし、3年前とはまた違った景色に見えました。
(9日間の思い出は書ききれないのでまた改めて...)


3.本題!なぜ農業ボランティアをしているの?

...やっと本題(つい長くなる癖を治さねば。すみません)
私が思う、農業ボランティアをする理由は3つです。
①尊敬する人に会いに行けるチャンスだから
食は、「人と人とをつなぐ最強のコミュニケーションツール」だと思っているので、その根幹を支える農家さんに対して尊敬の気持ちが強いんですよね。そうするとそんな人たちに会いに行けて、作業をしながらお話できる最高の環境!となるわけです。
尊敬する人を前にすると緊張しがちな私ですが、農作業をしていると不思議と好奇心のほうが勝って、流ちょうにしゃべれる気がします。

②食べ物により感謝するようになり、さらに日常生活での気づきが増えて豊かになるから
スーパーで農産物を見る目が変わったり、畑の横を通ると「あ、ジャガイモが植えてある」と花を見て思ったり。初めて知る作業や手間暇と対峙すると、身の回りの気づきが増えていく気がしています。
正直、農業ボランティアでなくても、私の性格上学びを得る何かを探し続けていたと思いますが、①の理由と相まって農業ボランティアにハマったという感覚です。

③農業ボランティアに時間を使う自分が好きだから
つらつら書いたけれど、結局はこれがいちばんです。
力になりたい人が目の前にいて、自分の時間と体と気持ちを使えることがうれしくて農業ボランティアを続けているのだと思います。要するに自己満足です。笑

4.将来は農家になるの?

今のところ、就農する予定はありません。
農業ボランティアをするたび、だれを責めることもできない天候事情と向き合いながら、おいしい農産物を世に出す農家さんへ、尊敬の念は高まるばかり。自分にはできないな…と思っているのが正直なところです。
しかし、ここには「知らないから怖い」「やったことがないから自分にはできないことに見える」という要素がある気もしているので、決めつけずにゆっくり考えていきたいです。

5.これからやりたいこと

①農業の魅力を伝える文章を書きたい!
農業ボランティアを通じて得意なことで人の役に立ちたい!という気持ちがより強くなりました。
そして、もうひとつ気づいたのは「私の食や農業に対する情熱って、割と高くて私の大事な長所かも」ということ(今さら)。
その情熱を、私はどうやって形にしたいかな、と考えたときに出た答えが「文章を書く」ことでした。
私は、小学3年生から10年間書道漬けの毎日だったのですが、その影響か文字を見るのが大好きで、手書き文字やメールの文章を見て「急いでいるな」「ゆっくりしゃべっていそう」と想像しちゃうんです。
文字への感度が人より少し高いのかも、という仮説の元、とにかくまずは文章を書いてみることからやってみようと思います。

②「尊敬する人(役に立ちたい相手)は本当に農家さんだけ?」を深掘りする!
今回は農業ボランティアについて書いたので、あえて「農家さん」という表現をしましたが、食の根幹を支える人を尊敬するなら、漁業や畜産関係を含む「生産者」が対象になるはず。
また、1人の経営者として尊敬するなら一企業の社長も対象かもしれません。
大学では栄養学を専攻していたり、元々「食」が大好きなので、一次産業に関わる方々が対象かなとぼんやり考えはありますが、それは他の分野を見る機会が少なかったからかも。
次の向かう先を決めるためにも、やりたいこと①を進めながら考えていきたいなと思っています。

③ 農業ボランティアのハードルを下げるには?を考えたい!
農業ボランティアは、食や農に関する問題を自分ごとにするきっかけになったり、農家さんや地域のファンづくりの一助になる可能性を持っていると感じています。
しかし、農業ボランティアにできることは能力的・時間的に限られているし、自分の仕事に置き換えると、ボランティアに業務を任せることは考えにくいです。ですから、農業ボランティアは受け入れないと考える農家さんがいて当然だと思います。

ただ、農業ボランティアに興味はあるけれど、「労働力の搾取になるのでは?」「どんな作業を任せたらよいのか分からない」と考える農家さんもいました。
私もこれらの課題を実感する場面がありましたが、現時点の私の見解はこんな感じです。

(1)労働力の搾取になるのでは?
お金ではない方法での価値交換をする。
例えば、農産物のお裾分け、軽トラに乗る・つなぎを着るなどの非日常な体験等です。農作業ができること自体非農家にとって貴重な経験であり、お金では買えない対価なのだと思います。

(2)どんな作業を任せたらよいのか分からない
本当になんでもよいと思います。
農業ボランティアは「農業(特に収穫)体験」ではないので、その場の楽しさを重視する人よりも、農家さんの仕事を知ることに喜びを感じる人の方が継続して活動できるのではないか、と考えています。
また、ボランティア側は「できればやってみたいこと」を伝えるのが大切かなと思います。

受け入れたい農家さん、農作業をしてみたいボランティア双方にとって、どうすればよりよい環境になるのか、自分なりに考えて小さい行動を重ねていきたいなあ。

6.最後に

文章を書きながら、「ああ、書いたこと全部農家さんや友人との会話の中で気付けたことだなあ」と思えました。コロナ禍で人との接点が作れず焦っていたあのときの私に教えてあげたいです。もがいて作った点は無駄になってないよ、と!!

ここまで読んでいただきありがとうございました。
引き続き、農業ボランティアを通じて、素敵な縁や経験と出会えますように。

北海道・白滝の大好きな景色🌿

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