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誰しもがあたたかい夕食にありつける店

高松の名店「しるの店 おふくろ」に、今晩ようやく行くことができた。

先に結論から言っておくと、この店を嫌いと言う人がどこにいるのだろう?思うほど、懐が深くて、いい塩梅にあたたかい店だった。

店に入るとカウンターには、アジの南蛮、肉じゃが、牛すじこんにゃく、大根煮など、10種類ほどのすぐ出てくるおかずが並ぶ。そのほかにカツオのタタキ、タコブツ、ハマチの刺身などの刺身類も充実している。

そして、何と言ってもここは「しるの店」だ。豆腐とわかめの汁、えのき汁、ぶた汁などの定番から、かき汁、そうめん汁とめずらしいものも合わせて10種類ほどある。むくむくと期待感が上がる。

カウンター越しに、店員のおじちゃんとおばちゃんたちの噛み合ってるのか噛み合ってないのかよくわらかない会話を眺めているのが心地よい。もう食べ始める前から、この店の一員になった気分だった。

さて、ビールとおかずでスタート。どれもこれもちょうどいい味で、とてもおいしい。開始3分ほどで小海老の唐揚げが熱々で運ばれてきて、仕事の速さに驚いた。そしてこれもべらぼうにうまい。左手で小エビをつまみ、右手でビールを流し込む。ああ、止まらない。

ここでぶた汁が到着。一口すすると、白みその甘みと豚のうまみが口いっぱいに広がった。旅先の晩ごはんとは思えない、家で食べているような食事だ。

今日はしるをたくさん食べたいからごはんは頼まない!と決めていたのに、サバの塩焼きがおいしすぎて白飯の誘惑に抗えず頼んでしまった。

米もめちゃくちゃおいしい。サバにもみそ汁にも合う。頼んで正解だった。

〆はそうめん汁にした。みそ汁にそうめん、アリだなと思ったので家でやってみようと思う。

お酒を飲みたい人は、おかずと刺身で好きなだけ飲んで最後にしるで〆る。他の店で飲んで来た人は、〆のしるをかき込むのだろう。お腹を満たしたい人は、好きなおかずとご飯、しるを頼んでマイ定食を作る。飲めるか飲めないかなど一切気にせずに、自分の好きなものを食べて楽しく過ごせる店は本当に貴重だ。しかもお腹いっぱいまで食べても3000円でお釣りがくる。
しかも、カウンターのおかずは持ち帰りだってできる。きっとこの店が東京にあったら、大繁盛するに違いない。

家族連れの外国人観光客に対しては英語のメニューはもちろん、カウンターのおかずもわかりやすい英語で説明されていた。地元に愛される店でありながら、外国の観光客にも楽勝で対応してしまう。最強な店だなと思った。

次、高松にきた時もここでしるが飲みたい。

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