12月6日に発売を迎える『26文字のラブレター』（遊泳舎 編／いとうあつき 絵）。書店営業に行くと、「都々逸？ 珍しいですね」と言われることがよくあります。そこで、noteでは全5回にわたる連載企画「『26文字のラブレター』制作記録」と題して、どのように本書が誕生したのか、その経緯や想いなどを綴っていきたいと思います。

・第1回「出会いは学生時代。10年越しに生まれた企画」
・第2回「「思いついたまま」で終わらないために」
・第3回「遠回りしたからこそ訪れた出会い」
・第4回「どうすれば手にとってもらうきっかけを作れるか」
・第5回「関わる人が増えるほど、本は成長してゆく」

こだわりの一冊が完成

始めは小さな企画の種でしたが、芽が出て、蕾ができて、花が咲くまであと少しです。本を世に送り出す最後の仕上げとして、デザインに取り掛かります。

装画は海とカクテルが登場する、なんとも幻想的な一枚。実は、本文のイラストとも少し関連性があったりするのですが、それは気づいた方のお楽しみということにします。また、タイトルロゴは銀色の箔押し。光にあてるとキラキラと光って綺麗なので、ぜひ実物を見ていただきたいです。

他にもこだわった点といえば、ゆったりと味わうように読んでいただくため、ハードカバーにしたこと。自室やカフェのテーブルで広げたり、公園のベンチで膝の上に置いたり、落ち着いた気分のときに少しずつページをめくる、そんなシチュエーションにも似合うように想定しました。

また、特別企画として、現代の作家やアーティストの方々に、オリジナル都々逸をつくっていただきました。参加していただいたのは、シンガーソングライターの川嶋あいさん、ボンジュール鈴木さん、歌人の伊波真人さん、作家のわかつきひかるさんの4名。みなさん、都々逸づくりには初挑戦ながら、個性的で素敵な作品を寄せていただきました。こちらもご期待ください。

制作期間は、企画開始から約半年。クリスマスまでには発売したい、という想いがあったので、ドキドキハラハラの日々でしたが、なんとか完成しました。

と、ここまで駆け足に書き連ねて来ましたが、正直、読者のみなさんからどんな反応をいただけるのか、今も期待と不安が半々です。ただ、制作陣一同、納得のいく本に仕上がったことは間違いありません。書店で見かけた際には、ぜひ手にとっていただけたら嬉しいです。

（第1回から読む）

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【お知らせ】
ありがたいことに、発売後、福岡の「ブックバーひつじが」でパネル展を開催させていただくことになりました。お近くの方はぜひお立ち寄りください。

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