遊泳舎

遊泳舎は、「心に飛び込む出版社」です。「物」としての本の価値をもう一度見つめ直し、出版の可能性を信じた本づくりを行うため、平成最後の年の瀬に、武蔵野市の小さなアパートの一室で産声を上げました。noteでは「ふたり出版社」という働き方や、日々の業務の中で感じたことなどを綴ります。

まだ知らない言葉に出会うために

私は一冊の本に決まった読み方があるとは思っていない。作り手の思惑なんて無視して、読者の方それぞれが好き勝手に楽しんでくれるのが理想なのだ。だから、私のつくる本の多くは書店ごとに置かれている棚がちがったり、読者層もバラバラだったりする。

明日、発売日を迎える『言の葉連想辞典』も、まさに何通りもの読み方・使い方ができる本だ。しかし、そういう本は時に「どんな本なのか分からない」と思われてしまうこともあ

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「ローカル」をテーマに挑む、新しい出版のカタチ

2019年4月11日に遊泳舎の第3弾となる書籍『1000年以上つづく例大祭 くらやみ祭ってナンだ?』(著・かぶらぎみなこ)が発売されました。「くらやみ祭」とは、東京都府中市にある大國魂神社で毎年5月に行われているお祭りのことで、この本は「くらやみ祭のイラストガイドブック」です。

「狭い」けど、とことん「深く」

遊泳舎の1、2作目である『悪魔の辞典』と『ロマンスの辞典』を知っている人からすると意

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「欲しい本が置いてない」を理由に本との出会いをあきらめないで

先日、遊泳舎のWebサイトでこれまで注文をくださった書店のリストを公開しました。

星の数ほどある本の中から、出会って、買って、自室の書棚に収まるというのは、奇跡だと思います。ですが、SNS上で「○○って本が欲しいけど、近所の本屋さんには置いてなかった」という書き込みを見かけたり、知り合いに「遊泳舎の本を買いたいけど、どこの書店にあるの?」と聞かれたりすることも少なくありません。せっかく「欲しい」

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出版不況の今、遊泳舎をつくった理由

出版社をつくることを周囲に打ち明けたとき、たくさんの応援の声をいただくと同時に、「思い切った決断」をしたことに対する数多くの驚きの声もありました。

前回の編集手帳でも書きましたが、現在の出版業界は未曾有の不況といわれています。そんな時代に、大きな資本のバックもなしに、個人が出版社をはじめるというのは、世間一般からすると常識外れの選択なのかもしれません。実際、僕のことをよく知る先輩編集者からは、「

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遊泳舎という社名に込めた想い

2018年12月4日に遊泳舎の最初の書籍『悪魔の辞典』と『ロマンスの辞典』が、2タイトル同時発売になり、出版社としてのスタートを切りました。

この編集日誌では、本の制作過程をはじめとした遊泳舎の活動の裏側を少しずつご紹介していこうと思います。
今回は「遊泳舎」という社名に込めた2つの想いについてです。

新しい形の楽しさを読者に届ける

1つ目は、新しい形の本の楽しさを読者に伝えたいという想いで

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ふたり出版社「遊泳舎」にできること

私はよく、本に一目惚れをします。判型や手触り、デザインやキャッチコピーなど、理由は様々。自分の感性にビビっと来た本は(財布の許す限り)なるべく買うようにしています。もしかしたら、同じ本には二度と出会えないかもしれない。そう思うと、全ての出会いが運命のように感じるのです。

私の仕事は編集者です。これまで何冊もの本づくりに携わってきました。そして、自分と同じような「運命の出会い」を一人でも多くの方に

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