キラキラ、右肩あがりでうまくいくこと、世間一般で良しとされるもの。
そこに辿り着けなかったら、いい人生じゃない、幸せじゃないって思い込み。

お金の有無。
恋人がいない。
失恋。
セックスレス。
成功や失敗。
病気。
成功体験だけが本当に価値あることだろうか。

　最初から転ばずに自転車に乗れて、いじめられた経験もなく、失恋で泣いた経験もなく、簡単に恋人ができて、スマートに初体験ができて、トントン拍子に結婚して子どもができて、お金に困ることもなくて、子育てに悩むことなく、子供がグレることもなく育って、顔パスで大企業に勤めて。。。

　もしこんな人がいたら、私には、逆にかわいそうに思えてしまう。マイナスが無ければ、有難いことだと感じられないため感謝できないし、幸せって感じられないから。

極端なことを言えば、
刑務所に入ったことのある人は、太陽の下を歩いているだけで自由だと言うけれど、
その経験がない人は、海外旅行に行けたり、お金をたくさん持つことを自由と言うかもしれない。

　一見、いいなぁ！と思うかもしれないが、難が無い人生は、映画にしたって小説にしたって、何一つおもしろくない (笑) 。
難が有るから有難い (ありがたい) 人生になると思っている。

　これまでの人生で思い出すこと。強く心に残っていること。もっと言えば、死ぬときに思い出すであろうことを想像したとき、それは、心が大きく動いたことで埋め尽くされるだろう。

ぐれまくったから、後々に親のありがたみが深くわかったり。
失恋で立ち直れない経験があるから、想いが受け入れられた時の喜びは倍増するし。
セックスレスの辛さを経験するから、1度のセックスの喜びが倍増するし。
貧乏だったから、お金をもつことに感謝するし。
ずっとうまくいかなかったから、目標達成したら泣くわけで。
いつか死ぬから生きる喜びが感じられたり。
お腹が空いてどうしようも無いから、一口目の幸せはなんとも言えないし。
命がけの痛みを背負って産むから、我が子は宝物なわけで。

　幸せはマイナスに思えることとセットじゃなければ、感じることができない。そう思えたら、マイナスは幸せの背中なんだよね。

　ぷよぷよのステージ1は、簡単に勝てるし、結果がわかってるから面白くない。むしろ、今やれって言われたらかったるい (笑) 。

　なのに、ステージ1のようにすんなりうまくいくことを求めちゃうんだよね、実生活では。ゲームなら、勝てるかも！負けるかも！の結果がわからないハラハラしたところが一番夢中になってて楽しいのに。
　そう。うまくいかないときって、そのステージにいるんだよ。一番夢中になれる楽しいとこ！
　ちょっと乱暴な言い方するけど、寝るのも忘れるようにハマること。

　そして一度超えられたステージは、簡単になってもうやらないんだから、楽しむのは今のうち。
　現実にはそのほとんどが、「こんなの辛くて大変で楽しめるかボケっ！」って言いたくなるような、言うのも嫌になるような難題。
　でも、1つずつステージクリアしてきたから、今その問題に直面してるんだよー！
いーのいーの、ちくしょー！って思ったって。ゲームで負けたら思うもんね (笑) 。

大丈夫、泣き終わったら、もう笑うって表情の切り札しか残ってないから。

私も歯が痛くなって帰国して、また行くタイミング逃してたら、旅本出版しようって声をかけてもらって、ヒルズで出会ったアメリカ人にベビーシッターにスカウトされて、2ヶ月後に感覚合わずクビになって、そしたら俺が面倒見るから執筆に集中していいよと彼氏に言われ今に至る。思い立ってからわずか2カ月で出発できた世界一周も、帰国後に引いた神社のおみくじは半年で14回連続、「待て」。まだ行くなってことですね笑

マイナスは幸せの背中です♡