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『東大院生が開発! 頭のいい説明は型で決まる』をnoteで実践してみた

【I】これまでずっとはっきりと言わないようにしていたんですけど、モノやコトの説明が下手な人っていますよね。けして頭は悪くないはずなのに、いつも途中で聞いているのが少ししんどくなっちゃう人。最後まで聞いてみても「ん?」とか「で?」ってなる人。自覚がある人は、読んでおいた方がいいかもしれない本です。え?私も?(笑)

【K】この著者は500人以上の東大合格者、2,000人以上の医学部合格者を生んだ元・駿台予備学校のカリスマ講師。駿台予備校は、息子も高3の時、お世話になりました。お陰様で今は志望大学に楽しく通っています。予備校の先生って、説明がすごく上手ですよね。同じ内容なのに高校の授業はなんで面白くないんだろうと、私自身、高3の夏期講習に通って、そう思いました。皆さんは、予備校の先生がどうしてこんなに説明が上手なのかご存じですか? この本にはその理由が書いてあります。
予備校の先生、あの話術をもってすれば、一般企業の営業なんかでも好成績を挙げられるんじゃないかしらーと感じます。ま、実際は予備校の方が報酬がいいんでしょうけど(笑)

【P】さて、私も自分の講義の説明がもう少し上手くなりたかったのと、NPOのSNSなどで情報を発信する時に使える技術はないかな?とこの本を読んでみたわけです。人それぞれにこの本を手にする理由はあるでしょうが、そもそも私の目当てはズバリその2つでした。

【O】理系の先生らしく、ちょっと細かすぎる分析と説明が続きますが、これまたさすがに理系の先生、話がまったくぶれません。体系的に学ぶことが好きな人は、この本を理解するために、少しずつじっくり読んでいくといいかもしれないと感じました。逆に私のようなせっかちさんは、自分に関係のあるところから、そして俯瞰したり軽く実践したりしつつ、飛ばし読みをしても大丈夫そうです。おそらく、構造がしっかりしているので、読み手のスタイルにかかわらず、しっかり読めるのかと思います。さすがです。

【L】さて、この本のタイトルにもある型ですが「IKPOLET」というオリジナルの型です。この型は何にでも使えそう。旦那に何かを頼む、子どもにお手伝いをさせるというような家庭での場面から、プレゼンや資料作成など仕事のシーンで、また、飲み会での小話(笑)から、難しい親の説得まで、もしかしたらナンパにも?(笑) この型のしくみは、どんな説得にも使えるようになっているんですね。

【E】実はこの文章もこの型で書いてみています。ちなみにこの段落は「Step6 具体化、事例、証拠を示す(Embodiment,Example,Evidence)」の位置です。

Step1 興味をひく(Interest)
Step2 聴き手のもっている知識や認識にアクセスする(Knowledge)
Step3 目的を示す(Purpose)
Step4 大枠を見せる(Outline)
Step5 つなげる(Link)
Step6 具体化、事例、証拠を示す(Embodiment,Example,Evidence)
Step7 転移(Transfer)

先ほど何にでも使えそうとしましたが、ただ、とっさの時に7つの手順は覚えていられないかもしれません。それでも、一つ一つにさらに細かいコツが添えてあるので、そのコツのうち、自分にしっくり来るもので、数回練習すればいいんじゃないかと感じました。
例えばStep1の「興味を引く」あたりは、表現力に関わるところなので、苦手な人もいるかもしれませんが、Step3の「目的を示す」とtep4の「大枠を見せる」が備わっていたら、用は足りる気がします。特に、モノやコトの説明が下手な人の話って、聞き手が「いったい何の話だ?」「いつ終わるんだ?」とか「この話はどこに行くんだ?」と感じてしまうので。

【T】そして、Step7の「転移」についてですが、これは、私も自分の講義でよく話をします。モノやコトを抽象化しておくと、自分のことに『応用』できるんです。
この「応用」ってすごく大事です。例えば、自己啓発本ばかり読んだり、そういうセミナーに出て「ささった!」とか感動してばかりいるのに、その後の生活が何も変わらない人っているじゃないですか。その人たちって、この「転移」とか「応用」とかが出来ていないんだろうと思うんです。私の国語の授業でも、同じようなことがあります。「応用」できていないので、一つ一つの対応でしか文章を修正できない。
みなさんも経験ありませんか?国語のテストって、なぜその答えで合っていたのか、なぜ間違っていたのか、説明できないってこと。日本語なのでなんとかなるはずなのに、なぜ満点が取れないんでしょう? 分析できないから、抽象化できないから、応用できないんです。結果、同じ悪い癖を繰り返すわけです。最近話題の『メモの魔力』では、この本で言う「転移」私の講義で言う「応用」のことを「転用」と表現されていました。

この言葉たち、最近のキーワードなんじゃないかと感じます。気になった言葉、刺さった言葉を、集めて分析すると、抽象化できます。それを具体的な行動に落とし込むこと、なおかつそれを繰り返すことで、転移のルールのようなものが体に染み込んでいくんだと、この本を読んで再確認しました。

皆さんも、この本に出てくる全て出でなくていい、何かピンと来たことについて、実生活に「転移」させてみませんか?

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