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長生きしてごめんなさいと言わせない制度

こんな介護保険に誰がした

週刊東洋経済2月17日号の特集は「介護異次元崩壊」
その表紙に載っている言葉です。編集者が取材で介護施設に一泊まり、そこから感じたこと、取材で分かったことなど、たくさん書いてあって、とても興味深く読めました。

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「編集部から」で「大正生まれで戦争も生き抜いた高齢者が『申し訳ない』と感じながら過ごす姿に悲しくなりました」とあります。「こんなに長く生きる計算じゃなかった」とお年寄りに言わせる今の介護制度って、何なんでしょう。

そんな介護保険制度の特集の中で、私がこの記事は素晴らしいと思ったのが、東京大学名誉教授上野千鶴子先生の取材記事です。
「介護保険成立は奇跡だった 当事者たちは声を上げて」とタイトルにあります。もともと妻と嫁、つまり女性の仕事だった家族の介護を、保健制度を使って公で行うという制度が介護保険制度で、脱家族化=社会化することができたことは「奇跡」だと書いてあります。

介護保険制度施行後23年が経ちましたが、まだまだ過渡期。しかもこれから団塊世代が一斉に後期高齢者になるという避けられない時代が、日本には必ずやってきます。

私もマガジンにいろいろ思うところを綴っています。

現在は制度が完成形ではない中、当事者たちが様々な工夫をしています。もうほとんど、行き当たりばったりです。
私も、ケアマネさんと話し合ったり、時には意見をぶつけあったりしながら、なんとか我が家の介護をスムーズにしたい。そして介護される人が「長生きしてごめんなさい」と言わないような工夫を、あれこれ毎日知恵を絞って、考えて、頑張っています。
父の介護が始まってから、本当に毎日毎日が精一杯。そのうち自分の介護も始まるでしょう。その時に制度が少しでも良くなっているように、今、私たちができることは、上野先生がおっしゃる通り、声を上げ続けることだと思います。


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