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ヨガ哲学の基本"ヤマニヤマ"から学ぶ豊かな生き方。


いつも発信しているInstagramの方では
フォロワーさんにヨガのインストラクターさんも
多いこともあり、皆さん知ってることと思うのであまり基本的なヨガ哲学の話はしませんが。

たまにはそんなお話も。ヨガ哲学は豊かな人生を歩むヒントをたくさんくれます。

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では本題に。

ヨガといえば、呼吸と共にアーサナ(ポーズ)を行うことで、フィットネスの一部だと捉えている方も
多いかと思います。

もちろんそんな側面も持っていますし、
私自身も主にはアーサナ(ポーズ)の指導をしています。

ですが実際は、アーサナを取ることは
ヨガの中のほんの一部であり、


ヨガとは 生き方」

その概念であるヨガ哲学は
人生を導く指南書、バイブルのような存在です。


ヨガ哲学では
聖者パタンジャリが説いたヨガの聖典「ヨガスートラ」が有名で基本的な教えが書かれています。

そこに出てくるヨガの八支則は
聞いたことありますか?


とくに「ヨガの八支則」という教えの
8つのプロセスの中の、

一番目と二番目の項目である
ヤマとニヤマ。

有名な教えであり
人生を豊かに歩むための日常に活かせる指針と
なります。


インドの僧院やヨガを学ぶ道場では
ヤマ、ニヤマを実践できなければ

アーサナ(ポーズ)の練習をする
スタート地点にさえ立ってない
とされるほど重要なものとされています。

私自身も
これを常に頭の片隅に置いて生活しています。


そんなヨガのヤマニヤマの教えを
私なりの解釈も含めて
紹介していきます。



ヤマ/禁戒
《日常生活で行ってはいけない5つの心得》


❶アヒムサ/非暴力、不殺生

他人に対しても自分に対しても
物理的にも精神的にも暴力をふるってはならない。
言葉も刃となり得ます。
時として、物理的なモノ以上のダメージを与えることもあるでしょう。
またそれは自分に必ず返ってきます。
自分にも他人にも、傷つけないような、暖かい思いやりのある言葉を使い、感謝の気持ちを持ちましょう。

忙しく、タスクを詰め込みすぎることも、自分を傷つけることに繋がるかもしれませんね。自分自身を労ることや休息も大切にしていきましょう。


❷サティヤ/嘘をつかない

嘘も自分に必ず返ってきます。嘘をついてると良心が揺さぶられ、そわそわと落ち着かない気分になったり心穏やかではないでしょう。また自分が嘘をついていると人を信じることもできなくなります。

そしてら誰かに対しての嘘だけでなく、自分に対しても嘘をついてることはよくありますよね。例えば疲れているのに疲れてないふり。本当は全然平気ぢゃなくて苦しんでいるのに、大丈夫って言っていたり。

とはいえ、私もアヒムサ(非暴力)を守るために、嘘も方便。優しい嘘をつくこともあります。笑
ただ、できるだけ嘘にならないように、捉え方や視点を変えて相手に伝えることなど気をつけていたりします。

誠実でいるために、言動、思考を日頃から一致させるよう日常生活でプラクティスに励みたいですね。


❸アスティヤ/不盗

ものだけでなく、時間や権利、信頼、利益などを盗まない。時間は資源で命そのもの。遅刻もそうですが、ダラダラと話をしたり、相手の大切な時間であることを意識することは人間関係の中でも大切ですよね。

またママによくありがちなはなしですが、例えば子供が一生懸命靴紐を結ぼうとしている時…自分が忙しいからや、優しさだと思って手を出してしまう。これは子供の成長の機会や権利を奪ってしまっているかも。ママじゃなくても職場などでも同じことが言えますよね。

お金や地位や名誉など、常に変化し続ける外側の世界に真の幸福はありません。


❹ブラフマチャリヤ/禁欲

もともとは性欲に代表されるエネルギーの無駄使いをしないと、説いてました。
ですが、性欲だけでなく、いろんな興味、利己的な欲を満たそうとエネルギーを散漫させないことという意味で捉えます。

心のエネルギーを大切なこと、本当に必要なところへ向けて集中させていき
良いリレーションシップを築いていきたいですね。


❺アパラグラハ/不貧

人間の欲望は次から次へと尽きることはありません。欲望のままに、食べすぎていたり、飲み過ぎていたり、買いすぎていたり、していませんか?
必要以上に所有すると、執着が湧き、失うことへの恐れや怒り、そして嫉妬と言ったネガティブな感情を生み出します。
"必要な分を必要なだけ"執着心を手放していくと、外の物質的な世界に縛られず、自分に満足感をもたらし、奪うのではなく、与えることに繋がっていきます。

ニヤマ/歓戒
《日常生活で進んで実践すべき5つの心得》


❶シャウチャ/清浄

心と身体、そして身の回りの空間をきれいに保つこと。綺麗な部屋のが居心地が良いのは当たり前ですよね?
私たちは自分がいる環境や状況、周りのことを五感(視覚、聴覚、臭覚、触覚、味覚)で認識しています。その中で最も情報量が多いのが視覚情報で55%を占めています。目からの膨大な情報は、脳に送られ情報処理されています。脳が余計な情報処理にエネルギーを使って忙しい状態は、気持ちが落ち着かなかったり、集中力が続かなかったり、イライラしてしまいます。
部屋が整ってると余計な情報処理をしなくて済み、目の前の大切なことにエネルギーを集中して注げるのです。

情報量がただでさえ多い現代は、スマホの中の整理なんかも大切ですね。心の清浄さとは、嫉妬や怒り、嫌悪などのネガティブな思考と感情を手放していくことです。


❷サントーシャ/満足、知足

今ある環境、人間関係、出来事、自分の能力や健康、物質的なもの全てに、感謝して満足すること。

"あるを見つける""自分を褒める"などの習慣をつけ、その思考のクセをつけていくと、心はどんどん満たされていきます。ヨガの基本的な思想の一つでは因果律"今置かれている状況は先に何かの原因があり、理由があって必然的に起きている。あるがままの状態、それ自体で既に完璧な状態である"と捉えます。

足りない足りないというネガティブな思考とそれに伴う感情からの行動は問題のバイブレーションを増幅させ、ネガティブな状況をさらに引き寄せてしまいます。今あることに感謝して、満足する心を持つことが真の幸福への道なのです。


❸タパス/苦行、自制

タパスは苦行とも訳しますが、精神鍛錬のために困難なことを実践していくことを意味します。滝に打たれたり、針の上を歩いたり、洞窟に篭って瞑想したりする必要はありません。むしろ、私はこの情報溢れる社会、そして多様な価値観で溢れる社会の中で、自分のブレない軸を持ち、自分らしく生きることの方が山に篭るより、ずっと鍛錬になると思っています。
人間関係もそう。私自身も同居生活で苦しんだ過去がありますが、自制も行き過ぎると自分を傷つけてしまいます。アヒムサとタパスのバランスも大切にしていきたいですね。
何かに一生懸命取り組むことで、自分の心も磨かれ、研ぎ澄まされ、強く輝いていきます。

❹スヴァディアーヤ/読書、学習

昔は心を調えるように、人格者や本質的なことが書かれたマントラや経典などの本を読むことを意味していました。今で言うと、自分自身に新たな気づきをくれて、心を落ち着けてくれたり、肯定的に捉えられたり、モチベーションが湧いたり、自分自身の心を善い方向に導いてくれる、自分の成長に必要である本を読むと良いと思います。さらにそこで得た知識を日常生活で実践し、その学びを昇華させて、自分自身の成長を導いていきましょう。


❺イーシュワラプラニダーナ/信仰

イーシュワラ="宇宙を動かしているもの""創造主""神""大いなる存在"
プラニダーナ="祈る""感謝する""自分を明け渡す""全てを受け入れる"

宇宙の唯一絶対の存在(宗教では神と表現される)に信仰心をもち、祈りを捧げること。を意味します。
そして、自分自身もそんな大いなる存在の一部であり、自らに備わる神性を信じることも大切ですね。
自然現象や、自然の流れ、大きな時代の流れは自分の力ではどうすることもできないもの。その外の世界を変えようと必死になるのではなく、それを受け入れ、流れに身を任せ、それに合わせて自分が柔軟に、捉え方を変化させ対処していくこと。
まさに昨年2020年からは、全ての人に関わる大きな時代の変化がありましたよね。そんな中でのオンライン化など、時代の流れに合わせて、自分自身が柔軟に変容していくことが、大切だと改めて感じました。






ここまでがヤマ、ニヤマになります。


そして、ヨガの教えではこの後に
アーサナ/坐法=さまざまなポーズの実践により、魂の器である身体を鍛錬し調えていくこと。

に入っていくのです。元々は長時間の瞑想に耐えられる身体を作っていくためのものです。
身体が整うと自然と心も落ち着き、整ってきます。



ヴェーダのヨガスートラ(ヨガの経典のようなもの)
に書かれている八支則の教えは、

このように日常生活で取り組むことで豊かな人生を歩む助けになります。
これらの教えは、小さな頃に教わった道徳的なお話で
当たり前のようなことでもありますが、

できてるようでできてないことって
たくさんあるのです。



私もこうしてシェアすることによりまた改めて丁寧に実践していこうと思いました。ぜひみなさんもヨガの実践していきましょう!


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