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もっと楽して遊んで暮らす予定だったのに

「予定と違いません?」

学生の頃の自分から今の自分へ。

多分そんなことを言う気がします。もしかしたら軽蔑されるかもしれない。



僕は飲食店、カフェを経営してます。でもそれは元々、大学生の頃に、ぽっと浮かんだ、漠然とした逃げ道でしかありませんでした。

他の人と等しく就職活動をしていた大学3年生のある日、スーツにネクタイっていう恰好に一生を費やしていくことに不安と恐怖を感じて「これはやめよう」と。そう思ってとりあえずその世界から逃げ出すことにしました。この逃げ出すは抜け出るというニュアンスではなく甘えの入った逃亡のニュアンスです。早くに採用してくれると言ったところもあり、見事に逃亡という言葉がぴったり。情けない話です。急に怖くなったんですよね。


自分の変化なのか、時代が変わったからか、スマホが僕たちの世界を劇的に変えたからかはわかりません。ただ、今は”職業に貴賎は無いし、スーツにネクタイ以外の職業も無限にある”なんていうのは常識。そうゆうことすら知らなかった。義務教育で教えてもらわなかったし、自発的に調べることもなかった。もちろん当時(2002年くらい)からそうゆうルールで動いている学生もいたんでしょうけど少なくとも僕はそうゆう世界を知らなかった。私服の職業なんてマスコミ系の仕事かプロのスポーツ選手かな、くらいの認識でしたね。


いろんなアルバイトを経験したけどあまり大事なことは教えてもらわなかった。作業の仕方だけうまくなった。でもそれはその仕事場から一歩でも出ると使い物にならないものでした。


世間知らずが故に考えついた先は「自分の城を作ってそこに隠れていればいい」のだということ。そうしたらなんか楽に遊んで暮らせるんじゃない?っていう謎の帰結があった。因果関係は全く無いハズなんだけど、自分で事業を興せば遊んで暮らせて大金持ち!みたいな。

もちろん城の作り方は知らないから教えてもらわないといけないんだけど、下積みという都合のいい言葉があって、人様の知識や技術を学びながらお金がもらえました。

そんなことに20代の前半を費やしていきました。

あれ、楽して生きるという目標がなかなか近くにやってこないなぁと思って生きていましたね。


それからしばらくして自分の城ができました。

僕は週に3日くらいだけ働いて、月に1回は旅行に行って、みたいな感覚でいたしそれを思い描いていたんだけど全然そんなことは無理で。馬車馬のように働きましたね。嫌なお客さんも沢山いたけど我慢しました、お客様だから。パワーバランス的にも本当に弱かった。でも僕は貯金も使い果たしていたしそうやってひたすら頑張るしかなかった。

今はそれほどでは無いけど、当時は一番の社畜が社長という図式。

頑張ってるうちに利益が出てきたので店舗も人も増やして法人(会社)にしたら今度は社会保険とか、いろんな税金も増えてきました。新店舗を作るのに借り入れ(借金ですねいわゆる)したりしているので遊んでいる暇がますます無くなった。(返さなくちゃいけないから)

もっとゴロゴロして、旅に出て自由気ままに流れて暮らすつもりだったのに。

おかしいな、って。


そんな暮らしがもう少しで10年くらいになる。最初にも書いたけど予定と違う生き方になった。

でも、一番の予定外というか、誤算は



そんな人生も悪く無い、ということ。むしろ、楽しい。

ひたすら、とことん没頭したからだと思うんですけどね。大変は楽しい。

現状に不満はあるし、もっともっと上達したいし、もっと休みたいし、お金も欲しいですよ相変わらず。

いやぁ、楽して稼いで遊んで暮らす予定だったのですが、、

これからそうすればいっか。



ここから先は投げ銭制で、ちょっとしたことを書いてます。(bar bossaの林さんが以前やられていましたね)

OPEN初日の話。初日の売り上げのことと、少しシビアな話も書いてますのでご興味ある方は是非。

本当にちょっとだけ、、



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