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淡い恋

街路樹が赤に染まり
足元を彩る
冷えた手にかけた息が
白く上っていく

夕暮れに染まる道を
二人歩きながら
ぎこちなく繋いだ手に
鼓動が早まる

他愛もない会話と
君が買ってくれた缶コーヒー
永遠に歩いていくと思っていた

ただ会えるだけで
言葉交わすだけで
手をつなぐだけで
よかった
淡い恋


さよならまでの道を
手をつなぎ歩く
最後に伝える言葉
二人探しながら

続かない会話と
君と冷めてしまった缶コーヒー
永遠に歩いていけると信じていた

ただ見つめるだけで
ただ触れるだけで
幸せと思えた
そんな淡い恋

街路樹に雪の華が
日の光を浴びて
冷えた手にかけた息が
白く上っていく


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熟成下書き

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