見出し画像

フィヨルドとサーモンとサウナの旅7〜スオメンリンナ島とロウリュ〜

6月21日。ヘルシンキ2日目。
海の要塞「スオメリンナ」と、伝統的だけどモードなサウナ「ロウリュ」へ。(今回はすこしイラストも描きました)

ホテルで朝食を食べてから、すぐ近くのハカニエミマーケットをふらつく。
色とりどりの沢山のお花、フルーツや野菜が盛られていた。ノルウェーと変わらずこちらもサーモンたくさん。夏至が近いからか活気がある。

海の方へ向かい、フェリーターミナルへ。
フェリーでスオメンリンナへ向かう。

スオメンリンナは、ヘルシンキからフェリーで20分ほどの場所にある島で、ロシアから守るために作られた海の要塞として作られたそう。その後ロシアが管轄していたという。
世界遺産に登録されていて、現在では自然の多いのんびりした島で愛されている。
事前に、オススメの観光地として何人かから聞いていた。
30人ほどの小さなフェリーに乗り、20分ほどで島に到着。

そこまで大きな島ではなく、主な見どころは歩いて回れるちょうどいい大きさ。
緑が多く、島全体が美しい公園みたいだなと、最初は思った。
まずはスオメンリンナの教会へ。

小さな教会だが、島で大切にされ、ここでたくさんの人が祈ってきたんだろうな、と感じられる空気があった。

白黒ツートーンのなんだかおしゃれな鳥があちこちに沢山いる。
というか、いすぎて、芝生部分は糞だらけ。寝っ転がったりは厳しそうだった。

島には人も住んでいて、集合住宅もちらほら。小さなカフェや、お土産やさんもある。

そしてなんといっても、そんな平和なのんびりした島だけれど、戦争の色が濃い。
石造りの要塞が連なり、中は迷路のよう。あちこちに銃を向ける小さな窓口がある。

廃墟のようで廃墟ではない、のんびりしているけれどどこか悲しい、そんな風景が多い。大砲も沢山並んでいて、使われなくなった今もどこか重々しい雰囲気。

要塞はレストランになっているところもある。
面白かったのはトイレで、入る前は原始的なトイレに見えたが、中に入るととてもきれいな普通のトイレだった。

自然が多くて静かな、よいところでした。

王がここから入っていたというKing's gate。

2時間ほどかけてスオメンリンナを一周して、またフェリーに乗ってヘルシンキ中心部へ。
フェリーターミナル近くのオールドマーケットホールへ。建物がかわいい、屋内の市場である。

中は、生鮮以外にもお菓子屋さんやコーヒーやさん、カフェなどさまざま。
少しおなかがすいていたので、サーモンスープを食べた。ゴロゴロの食べ応えのあるサーモンと野菜で満腹に。

お腹いっぱいになったので、自転車に乗って、気になっていたサウナの「ロウリュ」へ。
ちなみにヘルシンキにもシェアサイクル があり、街のいたるところにポートがある。
ロウリュは、交通機関だと少し行きづらい海沿いにあったので、シェアサイクルに乗って向かった。

フェリーターミナルから20分ちょっとで、Löyly(ロウリュ)へ到着。海岸に急にモダンな建物。木でできた外観だけれど、スマートな印象。

10度ほどの気温だが、テラスで涼む水着姿の人たちが見えて、こちらが寒くなった。(のちに、全然寒くないということがわかる)

ロウリュは、カフェとサウナに分かれている。まずはサウナの方に。入口で上着と靴をクローゼットに入れて、受付へ。予約してなかったけれど、お昼すぎで空いていたのか、大丈夫だった。
受付でタオルと、水着を持っていなかったので水着も借りる。水色のラインが入った、紺色の水着。パッドが入っていなくて少し恥ずかしかったが、すぐに慣れた。

更衣室もおしゃれ。木の扉のロッカーがかわいい。ドライヤーなども置いてあり、銭湯の脱衣場のような空気。ロウリュからあがってきた人が、サッパリした表情で髪を乾かしていた。
ここで水着に着替えて、となりのシャワー室でシャワーを浴び、いざサウナフロアへ。

ガラス張りの建物で、サウナ2つとくつろぐスペースが2つ。そのほかに貸切のプライベートサウナがあった。

サウナは、1つは伝統的なサウナで、薪ストーブ式のサウナ。自分で薪に水をかけ、蒸気でサウナの温度をあげることができるもの。ガラスで外の景色が見え開放的だけれど、水をかけるとどんどん高温に。
わたしが入っていた時も、店員さんが、「あつくしていい?」みたいなことを周りの人に語りながら、温度をあげていた。
もう1つは、暗い室内のスモークサウナ。ドアを開けると真っ暗でスモークが充満していて、スモーキーな香り。小さい明かりがついていて、目が慣れてくるとまわりが見える。ガラス張りの開放的な薪ストーブ式のサウナとは対照的で、サウナのなかで瞑想に浸りそうな雰囲気。

暑くなって、外のテラスへ。入る前はかなり寒そうに見えたが、10℃くらいの気温が涼しく感じられてちょうどよい。海を目の前にベンチでのんびりしたりしている人が多かった。

テラスからそのまま海に降りて、体を冷やす。水はめちゃくちゃ冷たい。飛び込み禁止だが、ザブンッと頭まで入る人も。わたしは冷たいのにビビりながらゆっくり肩まで入って、あまりの冷たさにすぐに出て階段を駆け上がり、さっとシャワーを浴びてまたサウナに戻って体をあたためた。
夏でこの水温、、、冬は水面が凍るという。サウナとの温度差が気持ちいいそうだ。冬も来てみたい。

くつろぐスペースは2つあり、ひとつは暖炉があって暖かい。みんな暖炉を囲んでおしゃべりしたり、ビールやシードルなどお酒やドリンクを飲んだりしている。サウナの合間のビールがとても美味しい。

サウナ、テラス、海、サウナ、ビール、サウナ…と、2時間ほどサウナを楽しみ、シャワーを浴びて出た。サウナを出た頃は、仕事帰りのひとたちで受付は混雑していた。
帰りにサウナ寄ってく?みたいな文化、いいなぁ。

カフェの方でそのあとのんびり。広々としたテラスと海が見え、DJが心地よい音楽を流すすてきな空間。
フィッシュアンドポテト、ハンバーガーを食べたがどちらも美味しかった。

シェアサイクルでホテル近くまで戻る途中、「かもめ食堂」の近くを通った。
映画のファンで、大学の頃は何度もDVDで見ていた作品。映画と近い内装で、お店はかなり繁盛しているようだった。

道路で並ぶ白バイの3人。なんだか無駄にかっこいい。

明日は、旅行最終日。
つづく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?