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女の30代、「自分の人生の舵を捨てる」という生き方も楽しいかもしれないという話

女の30代は常に決断の淵に立たされている


結婚するのかしないのか、仕事を続けるのか続けないのか、子供を産むのか産まないのか、いつ産むのか、何人産むのか。

どういう決断をするかで割と人生が変わる。
「大袈裟な」と20代の時は思ってたけど、いざ30代になり決断の淵に立たされると、思っていたより、この取捨選択それぞれの道の先に、違う未来が広がっていると感じた。

自分の人生の舵を自分で取れないのが30代なのかもしれない

現実的に、結婚する相手の経済力や忙しさによって自分の生活にも影響が出てくるのが結婚生活である。子供が産まれたらなおさら。
自分の人生の舵を自分で取れないということは子供を産んでより思った。
家庭のお金の余裕・心の余裕は子育てに大きく響いてくるというのがリアルな事実だと思う。(こんな夢のない話は誰も結婚する時には教えてくれない笑)

さらには、何て言ったって、子供を産んでからは女性ホルモンの奴隷だ。産んでからというより妊娠したその日から。

外を歩いて、子供の笑い声が遠くから聞こえてきただけで、涙が出てくる。
何にも悪いことをしていない(むしろ毎日頑張っている)旦那に何故だかイライラしてしまう。
朝起きたら理由もなく心がどよんと沈んで、水面に上がってこれないような気分になる。
これはすべて女性ホルモンの仕業。

こんなものに振り回されながらも私たちは、日々を、さも「子供ができて幸せです。家庭円満で笑顔が絶えません」という顔で過ごさなくてはいけないのだ。
(別に絶対そんな顔で過ごさなきゃいけないわけでもないんだけど、何となく、母になった途端、母としての弱音は吐きづらくなるのがリアルだと思う。「母は子供に愛情を注いで当たり前」「子育ては大変だけど幸せなもの」という社会に薄ーい膜を張るようにそこにある、無言のプレッシャーがそうさせている気がする)
ただ、「子供を産んでよかった?」と聞かれたら、食い気味で「もちろん!」と答えてしまうほど幸せな側面があるのもリアル。

では、自分の人生の舵を自分で取れない30代を私はどう生きていきたいのだろう?

いっそのこと、人生の舵を捨ててみる

自分の人生の舵を自分で取れないのなら、水の流れに身を任せてみる。
宿命に身を委ねる30代にしてみるというのが案外楽しいのかもしれないと最近思う。
もう、いっそのこと人生の舵を捨ててみるということ。
20代の時は「自分の人生を自分でコントロールできるスキルや強さを身につけた女性になりたい!」と思っていたから、自分でも30代になってこんな結論が出ているなんて不思議だけど、でも、人生まだまだ長いわけで、そんな期間もあってもいいかなと思う。

『耳をすませば』の雫と『魔女の宅急便』のキキ

こんな時思い出すのは、スタジオジブリの鈴木敏夫さんの、『耳をすませば』の雫と『魔女の宅急便』のキキの話。
世の中には2種類のタイプの人間がいるという話で、
雫のように自分の夢や目標を決めて努力し、運命を自分でコントロールし、突き進むタイプ。
キキのように自分に流れている「魔女の血」という宿命を受け入れ、目の前の出会いや出来事を大事に生きていくタイプ。
鈴木敏夫さん自身は後者のキキタイプだという。

つまり、何を言いたいかというと、女性の30代は、キキのように、繋がったパートナーとの縁や振り回してくる女性ホルモンや授かった命の個性など、そんな、自分ではどうしようもできない大きな力を持つ宿命を受け入れてその流れに身を委ねるという生き方をしてみるのもいいのかもしれないということ。
それは、夢や目標に向けた大きなチャレンジや冒険はないかもしれないけど、ちょっとした出会いや繋がりが積み重なり、自分でも想像できない世界が開けていくということがあるかもしれない。
そんな人生もきっと楽しいのかもしれないと最近思うのです。


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