見出し画像

もし日本が先の大戦で勝っていたら

 ロシアのウクライナ侵攻に対して、欧米の兵器供与が止まらないという話をしました。

「ロシアの軍国主義に対する自由と民主主義の戦い」だからですと説明してみたんですが、ここの説明が足りなかったように思いますので、今回はもう少し違うことも書いてみます。

 もし日本が先の大戦で勝っていたら、どうなっていたかと考えてみたんです。
 たぶん、大日本帝国・ナチスドイツ・イタリアを中心とした、軍国主義による世界秩序が作られていっただろうと思います。
 アメリカ・イギリス・ソビエト・中国などは戦争犯罪国家として一方的に裁かれます。
 大日本帝国は国際枢軸(略して「国枢」)の常任理事国となり、核兵器の保有も認められるでしょう。
 悪の連合国を打ち負かし、平和をもたらした正義の国として、勝利の美酒に酔うことができたのではないかと想像します。

 でも本当の歴史ではもちろん、それとは逆のことが起こりました。
 戦争に勝つ、負けるって、結局こういうことなんじゃないでしょうか?
 敗戦国のひがみと受け取られるかもしれませんが、そういうことを言いたいわけではないんです。
「何が正しいのか」という議論がなくなり、「勝ったほうが正しい」ということにされてしまう。
 このことは私には、戦争というものがはらむ狂気であるように思えるんです。

 欧米の兵器供与が「ロシアの軍国主義に対する自由と民主主義の戦い」だから負けられないというのは、こういうことだと思うんですね。
 つまり、この戦争でロシアに勝たせてしまったら、「軍国主義が正しい」「自由と民主主義は悪」ということにされてしまうのではないか。
 そういう底の知れない不安があるから、欧米はそう簡単には手を引けないのだろうなと、私なりにですがそう思っているのです。

(タイトル画像はBingで生成しました)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?