yukojournal_it

イタリア在住。美しくて美味しくて楽しい国。でも暮らすとなると体力と精神力が不可欠の国。…

yukojournal_it

イタリア在住。美しくて美味しくて楽しい国。でも暮らすとなると体力と精神力が不可欠の国。 乗り物の世界を中心にネットワークを広げ、メディアコーディネートやライター活動で発信中。 イタリアに暮らしながら、目にしたこと、感じたことなどをお話しします。

最近の記事

メルセデスが好きなんだ(第3話)

その日、マッシモはトリノで用事を終え、ミラノに向かって走っていた。その途中のビエッラという街の看板を見た時に、ふと友人を思い出した。その友人はジョヴァンニと言いマッシモのメルセデス友達。「最近会ってないなあ、元気かな。久しぶりだからちょっと寄ってみよう」ということで、高速を下り、友人の元へ向かった。 ジョヴァンニとは2人でメルセデスのクルマや部品探しに出かけたり、クルマ談議をする間柄。彼はRoute 63という古いメルセデスに特化したクルマ、部品販売の会社を経営。大きな倉庫

    • メルセデスが好きなんだ(第2話)

      Mercedes-Benz 500 SL R107(1982)シルバー 2000年2月16日に購入 祖母が亡くなり、マッシモに10,000,000リラ(約65万円)を残してくれた。そのお金で株に投資したらなんと、18,000,000リラ(約118万円)に膨れ上がったという。「これで欲しかったスパイダーが買えるかもしれない」マッシモはすぐに情報収集を始めた。 マッシモは16歳の時に目にした自動車雑誌オートカピタルの記事が忘れられなかった。メルセデス500 SL R107、ポ

      • メルセデスが好きなんだ(第1話)

        友人のマッシモ・デルボの家を訪れた。彼はイタリアのクラッックカー専門のジャーナリストとして、コンクールデレガンスの審査員やオークションのアドバイザー、各メディアに寄稿するなど三面六臂の活躍をしている。 クラシックカーをこよなく愛するマッシモ、特にメルセデスに愛情を注いでいる彼自身のクルマ愛情物語を語ってもらった。 マッシモの幼少時代​ ミラノ在住のデルボ家の中には誰1人クルマに興味を持つ人はいなかったと言う。そんな中で育ったマッシモは変わり者。 3歳の頃には既にクルマの

      メルセデスが好きなんだ(第3話)