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気になる樹形

4月も、あっという間。

いつもより暖かい…というより、暑い日が続いた初旬は、
もう夏が来たのか…と思ってしまうくらい暑かったけれど
中旬過ぎから標準を下回るくらいに肌寒い日が続いている。
お天気はいつも、読めない。

オリーブは、いつもより少し早めに花芽をつけていて
今年は早く咲くのかな…と思うのだけど、どうだろう。

日頃お世話になっている農業組合へ
オリーブ畑の状況確認という名の年会費の支払いへと出向く。
変わっている事はなにもないし、まあ、いつも通りなんだけれど
年会費は昨年より20ユーロほど値上げになっていた。

「剪定はしましたか?」と問われ、
「全部ではないですが…」と答えると、
「では、1/3くらいという事にしておきましょうか。」と言いながら、
コンピューターに入力されていった。

この時、初めて
ヨーロッパの基準で問われる、剪定の基準というのを知った。
昨年には説明されなかった、剪定の定義。
基準は、
・2年に一度、全ての木の剪定をしなくてはいけない。
・剪定出来る期間は、11月から4月の30日まで。
・基準となる剪定の量は主要な枝の30%くらい。

私が今年剪定した量は、かわいいものだった事を知る。

「まあ、来年の4月30日までに全部やっておけばいいんで。」

事細かいのか、おおらかなのか。
一時が万事、こんな感じのイタリアだけれど
ちゃんとやらないと
間違いなく
知らないうちに罰金が来るだろう事を
頭に入れておく。

理想的な樹形に仕立てるのは、至難の業である。
どこをどう切って良いのか難しいから、剪定の講座もある。
講座を受けたら、一般的な基礎事項くらいは知ることができるかもしれないけれど、
多分、目の前の樹を見て、やっぱり分からなくなるような気がする。
正直いえば、
スーパーアドバイザーに来てもらって、具体的に切ったら良い部分を教えてもらいたいものだ…と思ってしまう。

けれど、自分の信念を貫いて、仕立てていくことこそ、
「栽培家」の醍醐味でもある。
だからやっぱり、日々、学び。

ついつい、通り過ぎる道すがら、
オリーブを見ると
その樹形に注目してしまうのである。

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