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2年ぶりの中古カメラ市、やっぱり「すごいの」があった

先週から今週にかけて銀座で開催されていた「世界の中古カメラ市」、ちょうど近くに行く用事があったので終盤に少し見てきました。

行くのは2年ぶり。

普段、中古カメラ店に行くことはほとんどなく、こうした催しに行くのもちょっと緊張します。でもデパートの催事場を使ってるので雰囲気は明るく、着いてしまえば平気です。選りすぐりの品を揃えたお店が10以上、見どころがたくさんでした。特に「すごっ!」と思ったのがふたつありました。


ローライ35の最初期型

まず、ローライ35の背面下部に「Rollei-COMPUR-GOSSEN-ZEISS」の刻印が入った最初期モデル。実物を初めて見ました。

コンパーのシャッター、ゴッセンの露出計、そしてツァイスのレンズ。当時、ドイツを代表するメーカーの粋が集められたカメラだと示す刻印です。

私はランニングにローライ35SやローライB35を持ち出し、フィルム写真を撮っています。

その大元が、ドイツ製のローライ35。その中でごく限られた最初期だけに使われたのが、今回目にした刻印です。値段は相当高かったですが、「源流」を見た思いでした。

まあデザインとして普通に見るなら、ただ「MADE IN GERMANY by Rollei」と刻まれたモデルの方がシンプルでカッコいいですね😀実際、一般に販売された個体は初期型でも大多数がそうなっています。

Elmax付きのライカA型

源流といえばもうひとつ、エルマックスのレンズが付いたライカA型を見かけました。シリアルナンバーは千番台。1926年製ということでしょう。

今も超高級カメラを作り続けるライカ。M3などフィルムのM型ライカよりさらに昔、通称バルナックライカとよばれるレンジファインダーのカメラを作っていました。

その中で、一般向けに販売された「35mmカメラの祖」と言えるのがライカA型です。そして、さらにごく初期の千数百台だけに使われたレンズがエルマックス。約100年前の作ということもあり、メチャクチャ希少です。

ライカの世界は本当に奥深く、まことに高額です。ハマりやすい人はうかつに近づかない方がいいかもしれません(バルナックライカで製造台数が多いボディとレンズを選べば、10万円以内に収めることもできますが)。でも、「唯一無二」のクラシックなフィルムカメラ一台があればいい、今の最新レンズほどシャープじゃなくていいし、使い方に妙な作法があって面倒でもいいというならば、エルマックスとは言わずとも、ライカA型はかなりいい候補になる気がします。

ほかにも

そのほかで私が気になったのは、ベスト判と呼ばれる127フィルムを使う小さなカメラ。メントールのドライフィアは見た目にすごく惹かれましたし、プラウベルのマキネッタはレンズを畳むと本当に薄くなります。どちらも1930年代あたりの品でしょうか。値段は置いておくとして、いいなぁと思いました。

ただ、しっかりしたレンズキャップがないと「ランニングに持っていく」という私の使い方は難しそうです。

期待していた戦前ベビーローライは、私が行ったときにはどの店にも置かれていませんでした。これだけは、ちょっと残念。

まとめ

国産も海外産も、莫大な数のカメラとレンズが集まる中古カメラ市。これだけの現物を一気にまとめて見ることができるのは、大きな魅力です。いくらネットで写真を眺めても、実際のサイズや質感、触った感じなどはやはりその場にいかないとわからない部分があります。

出品されているほとんどがフィルムカメラですが、ライカのM10とか、少しデジカメもありました。並んでいるのを見て、改めて自分は昔のフィルムカメラが持つ雰囲気・佇まいが好きだなと感じました。フィルムも現像代も高騰する中、できるところまでフィルムカメラを使い続けていこうと、改めて思いました。

暑さが少し和らいできたし、ラン x ローライもそろそろ再開します。

ローライ35Sと森の中

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