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資源・エネルギー・環境教育雑記帖(11)〜教科書で扱われている資源・エネルギー・環境(中3理科・エネルギーの種類と変換)〜

2023年より、資源・エネルギー・環境教育の推進に深く関わってきました。
この分野への興味を抱き、暇を見つけては関連する書籍を読み、研究を重ねています。
同じ関心を持つ仲間たちと立ち上げた研究会では、教育における資源・エネルギー・環境問題の扱いについて積極的に議論を交わしています。
この不定期連載では、中学校及び高校での資源・エネルギー・環境に関する教育内容をご紹介します。


エネルギーの種類

中学校3年の理科の教科書には次のエネルギーが紹介されています。

  • 運動エネルギー:運動する物体がもつエネルギー

  • 位置エネルギー:高いところにある物体がもつエネルギー

  • 電気エネルギー:電気がもつエネルギー

  • 熱エネルギー:熱がもつエネルギー

  • 弾性エネルギー:変形した物体がもつエネルギー

  • 音エネルギー:音がもつエネルギー

  • 光エネルギー:光がもつエネルギー

  • 化学エネルギー:物質がもつエネルギー

  • 核エネルギー:原子核がもつエネルギー

※運動エネルギーと位置エネルギーを合わせて力学的エネルギーと呼びます。

以前の記事で運動エネルギーと位置エネルギーについて述べましたが、他のエネルギーも、下の画像に示した例のように、仕事をして他のエネルギーに変換されます。

エネルギーの変換

エネルギーは変換されても、その総量は変わらず、常に一定を保ちます。
これはエネルギー保存の法則として知られています。
中学校3年の理科の教科書では、自然界と日常生活におけるエネルギー変換の事例を一体化して図にまとめています。この記事では、その図を次の3つの画像に分解して説明しています。

しかし、元のエネルギーが目的とするエネルギーへ完全に変換されるわけではありません。
熱や音など、利用目的外のエネルギーロスも発生します。
先にエネルギー保存の法則について述べましたが、元のエネルギーの量は、目的とするエネルギーに変換された量と、目的外のエネルギーロスの合計と等しくなります。
元のエネルギーから目的のエネルギーへの変換された割合を変換効率と呼びます。

資源・エネルギー・環境教育を実践する上で、エネルギーの変換は最も重要なテーマの一つです。
現行の学習指導要領では、中学校3年生でその全体像を学ぶことになっていますが、1・2年生の段階から資源とエネルギーの流れを意識して授業を進めることで、資源・エネルギー・環境教育がよりスムーズに行われると考えられます。

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