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資源・エネルギー・環境教育雑記帖(7)〜教科書で扱われている資源・エネルギー・環境(中3理科・仕事)〜

2023年より、資源・エネルギー・環境教育の推進活動に深く関わってきました。
この分野に対する興味を胸に、暇を見つけては関連する書籍を読んだり、研究を重ねています。
同じ興味を持つ仲間たちとは、研究会を立ち上げ、教育における資源・エネルギー・環境問題について積極的に議論を交わしています。
この不定期連載では、中学校及び高校での資源・エネルギー・環境に関する教育内容をご紹介していきます。


力学からエネルギーの本質に迫る

中学1年生と2年生の理科の教科書で「エネルギー」という概念に触れられてはいますが、中学3年生になるとより深く理解できるようになります。
具体的には、重い物を運ぶ原理を通じて、仕事とエネルギーの概念が導入されます。
力学の基礎を理解することで、エネルギーと仕事の定義を学び、その応用へと進むことができます。

仕事とは?

一般に「仕事」と聞くと、勤労や労働と同じ意味に思えるかもしれませんが、理科の教科書では異なる定義があります。
具体的には、物体に力を加えてその力の方向に物体を動かしたとき、力は「仕事をした」と定義されます。
以下の図は、仕事の科学的概念を説明しており、仕事の大きさはジュール〔J〕で表され、次の式により計算されます。

<式> 仕事〔J〕=力の大きさ〔N〕✕力の向きに動いた距離〔m〕

仕事の原理と効率

人類は、同じ重さの荷物をより少ない労力で動かす方法を常に模索してきました。
中学3年生の理科では、道具を使用することによる仕事の原理が説明されています。
例えば、動かす距離を長くすることで、重い物を小さな力で持ち上げることができます。
道具を使用すれば、移動させる距離は長くなりますが、必要な力は少なくて済みます。
また、同じ時間内でより多くの仕事をすることが、効率の良い仕事とされています。
仕事の効率、すなわち仕事率は次の式で表されます。

<式> 仕事率〔W〕=仕事〔J〕÷仕事にかかった時間〔s〕

仕事率の単位はワット〔W〕で、これは電力の単位と同じです。
言い換えれば、電力は電気による仕事率とも言えます。

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