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ユーザーストーリーマッピング

「余白の戦略」を構成する要素の1つである「調整の余白」の「広さ」つまりプロダクトにおけるユーザーの要求を捉えるために「ユーザーストーリーマッピング」を作成します。

ユーザーストーリーとはユーザーの要求を「(役割)として、(願望)がしたい。なぜなら(理由)だから」という形式で記述したものです。
これをユーザーの行動の時系列に沿ってマッピングしていきます。約2時間ほどで終わるのでスプリントに入る前にチームメンバー全員で行うようにすると良さそうです。

手順は7段階あります。
1.前提として「ユーザー」がどのような存在なのか確認を行う
ペルソナを作っていれば勿論ペルソナを使います。想定ユーザーがどのような状況にあり、何を思考し、どういう行動をとる人たちなのかという理解を十分にしておかなければならない。

2.最初に、ユーザーが関わる「シーン」を洗い出す
「このプロダクトに出会う前」「出会って利用している間」「利用後」の3つのシーンで考えます。

3.シーンごとにユーザーの「行動」を洗い出す
ユーザーが「意識的に行う行動」「無意識的に行う行動」「強制される行動」これらを漏れなく上げていきます。

4.各行動に対して「課題」をあげる
ユーザーを主語として、各行動をとるにあたっての課題、その行動をとるからこそ生じる課題をあげます。これらの課題のうち、プロダクトで解決しなければならないものが機能へとつながります。

5.課題解決に必要な「ユーザーストーリー」を取り出す
それぞれの課題解決のために必要となるユーザーストーリーを洗い出していく。ここで取り出すユーザーストーリーがプロダクトバックログアイテムにつながるものとなるので、この時点で出来るだけ粒度を小さくしておくと扱いやすくなります。(松竹梅などのオプションつけまで行う)

6.ユーザーストーリーを優先度で並び替える
ユーザーストーリーは「2回」並び替えることを頭に入れておくと良い。
1回目は「ユーザーにとっての重要度」2回目は「ユーザーに体験してもらいたいこと、優先的に動くプロダクトで検証したいもの」です。
これにより、「ユーザーにとって重要なもの」かつ「作って検証すべきもの」が最上位に並ぶことになります。

7.最初に作る範囲(MVP)を特定する
最後に開発する範囲を決めてMVPとします。ユーザーにとって実用的で、かつその提供のための最小限の範囲ということになります。

最後に、ユーザーストーリーマッピングを作る際には必ず1人で作るということがあってはいけません。全員で行い対話を元に参加者の認識を段階的に整えていくことに価値があります。
MVPの特定も重要な狙いではありますが、その過程を参加者で作り上げていくことで、なぜこのようなマップになったのかの文脈を理解することができるからです。

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