見出し画像

全体への共通理解を統べる作戦

不確実性の大きい計画に対して適切な意思決定を行うことは非常に難しいことです。

これを、プロジェクトの適切な状況の理解をすることで可能にするのが「全体への共通理解を統べる作戦」です。
具体的な振る舞いは「個人のレベル」「チームのレベル」「ファシリテーターのレベル」の3つに分けて考えます。

「個人のレベル」
SAR:Share(共有)、Assert(表明)、Reflect(振り返り)を基本姿勢として行います。
・個人からの共有がなければチームで設定されている共有の場ありきになり、コミュニケーションコストを高め、全体のスピードを落としてしまいます。
・個人からの表明がなければチームに多様性は活かされません。
・個人での振り返りがなければ改善の速度も上がらず学びも薄くなります。
これらはチームの総合力に繋がってきます。

「チームレベル」
いつ何をする必要があるのか、チームや関係者の意思を表明した「スケジュール」を共通理解としてPC画面一枚に収まる程度の内容で表記します。
この内容はチームによって変わってきますが、細かいタスクや要求の管理を狙ったものではありません。
また、ここに記載しなければ意思を伝えることができたとはならないとみなすこともできます。

「ファシリテーターのレベル」
プロダクト作りとは専門家が集まりその知を結集させる高度な創作活動です。
これを円滑に進めるために「スクラムマスター」がおり、ファシリテーターとしての役割を果たします。
それは、時に意識的な個人や集団への働きかけ、起きていることや感情の言語化、場づくりが必要となります。

これら3つのレベルでそれぞれに振る舞いを徹底することでコミュニケーション不足におけるチーム内、関係者間での不毛なトラブルを未然に防ぐことができます。

認識の齟齬により期待と違う行動を起こしてしまうメンバーや関係者の期待とは違うチームの方針など、こうしたことへの対処は目に見えずらく、問題として発覚してから意識することになりがちです。

基本的なことかもしれませんが、一丸となってプロジェクトを進めていく意識を持たなければ決してプロジェクトはうまくいきません。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?