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未来を先取りして自分にタグをつけよう

独立予定の方と話をしていたとき、「社労士はいいですね」と言われたことがあります。

どういうことか聞いてみると、資格があるからわかりやすい、とのこと。

つまり、士業であれば大体どんなジャンルの仕事か想像できるし、実績に関係なく堂々と名乗ることができるのがいい、と言うのです。

彼女の場合、何か資格が必要なビジネスではありません。

屋号は決めたものの、自分をどう名乗ればよいのか、いわゆる「肩書き」に悩んでしまうとのこと。

会社組織であれば、「COO」や「マネジャー」など役職や職名で表されることは一般的ですが、個人でビジネスをするのであれば、ビジネスや仕事のイメージが想像できるものに越したことはありません。

資格などが不要なもの、たとえば「経営コンサルタント」であれば、極端な話、経営コンサルティングをしたことがなくとも、そう名乗ることはできます。

正直なところ、国家資格のように法律などの縛りがなければ、何とでも名乗ることはできます。

そこで、私は「自由に決めていいのでは?」と言いました。
すると、「大した実績もないのに、自信がない。恥ずかしい」という返答。

そう言いたくなる気持ちは、よくわかります。

目に見える実績があれば、堂々と名乗ることに何の恥じらいもないはずでしょう。

あるいは、著名な人の後ろ盾があれば、心強いかもしれません。

でも、ゼロからビジネスをスタートするときに、華々しい実績を掲げるのは、冷静に考えてみても難しいと思いませんか?

著名人の後ろ盾も、何等かのコネクションがあるか、よほど先方にメリットを提供できないかぎり、そう簡単に得られるものではありません。

「予言の自己成就」を活用する


独立して仕事をしていなくても、例えばSNSで個人の意見を発信する場合でも同じです。

プロフィールに「会社員」とあるのと、「〇〇カリスマデザイナー」とあるのとでは、受け取り方が違うと思いませんか? 
何も書かれていなければ、どういう人か瞬時に判断できません。

考えてもみてください。
あなたが「〇〇です」と名乗らずに、人はどうやってあなたを認識するのでしょう?

大企業の看板などもなく、個人でビジネスをするなら尚更、何をする人か端的に表すアイコンや肩書きは、思っている以上に大事なこと。

もっと気軽に、自分にタグを付けてみてはどうでしょうか。

人から認められるのを待っていたら、いつになるかわかりません。
認められたとしても、自分の意図とはまったく違う可能性もあります。

ですから、人からこう見られたらいいな、と思うような好ましいタグを先取りして自ら付けてしまうのです。

たとえ内心はまだ自信がないとしても、「いつかそうなる自分」を強く信じて。

すると、人はあなたのことを「〇〇なのですね」と認知してくれるようになります。

そうしたやり取りをしているうちに、不思議と脳も、そうである自分を認識し始めます。

そして努力を重ねていくうちに、いつか本物の〇〇(あなたが思い描く人)になっているはずです。

人は、「自分はこうなるのではないか」と思って行動していると、その予言どおりの結果を出しやすくなると言われています。

予言されなければ起こらないはずのものが起こってしまう。
つまり、人は何かを予測して行動すると、それが実現する可能性が増えるのです。
これを社会学者のロバート・K・マートンは、「予言の自己成就」と言っています。

この予言の自己成就を、ポジティブに活用してみたらいいと思うのです。

あなたもひょっとしたら、増やしてみたいタグがあるのでは?

遠慮せず、未来を先取りしたタグを自分にどんどん付けていきましょう。

私も最近、新しいタグをひとつ増やしてみました。
ちょっと勇気は要りましたが、結局のところ、自分で踏み出さない限り、前には進まないものです。

こういうことは、思いきりが大事。

最初から、ものすごい実績のある人などいません。

だから、あなたも勇気を出して。

何者でもないところから、道は始まるのです。

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