医療ソーシャルワーカー㉕(入院だけが治療期間ですか?)

一概には言えませんが、「もっと治療して良くしてください」、「もっとリハビリをして動けるようにしてください」と言う患者さん、ご家族ほど日々の生活に無関心な傾向が多いように感じます。

というのも入院期間だけですべて良くしようと思ってらっしゃる気がしてならないからです。
ソーシャルワーカーとして介入するするにあたり、入院前の生活を聞き取ることをしますが、下のような発言をよく聞きます。
・自宅ではあまり動かず、ベッド寝ていることが多かったです。
・運動習慣は特にないので、テレビばかり見て生活しています。
・薬は飲んだり飲まなかったり、処方されてる薬も家族はあまり把握して 
 いません。
・食事はあまり摂らず、お酒をよく飲んでました。
・高血圧にも関わらず、塩分は特に気にせず塩辛いものばかり食べてます。

入院患者さん全員が規則正しく生活してくださいとは言いませんが、日々の過ごし方に疑問があるにも関わらず、入院期間中だけ治療しようというのは虫が良すぎるなぁと感じます。(私も偉そうに言えるほど規則正しい生活はしてませんが・・・)
「予防」することの大切さをぜひ感じ取ってもらいたいです。
それでもソーシャルワーカーは予防が出来ない原因を探り、調整していきます。

これまでに関わった患者さんやご家族の中で、「健康に気を付け、日々運動習慣もあり、食事の制限も守り、薬の用法、用量もキチンと守っていたのになんで良くならないんですか!」と言われたことは一度もありません。
おそらくそういう方々はご自身が徐々に体力低下していることや病気について理解されているので、受容が出来ているのだと感じます。

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