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パリお外ごはん Taeko_ パリ節約自炊生活番外編

パリでもお袋の味が食べたい!ということで、今回のパリお外ごはんは在仏歴の長い素敵なお姉様に連れて行っていただいたTaekoにお邪魔しました。こちらのお店は一言で言うと、古き良き小料理屋さんです。気のおけないママさんがいて、一人でも家族連れでも気兼ねなくお店に入れて、特段注文しなくても色々なお料理が小鉢で沢山供されて、ママさんや連れや、初めて会ったお客さんとでも一緒に楽しいお酒が飲める、そんな古き良き小料理屋さんです。しかし、パリでそれを求めるのはなかなか難しく、パリに3万人は住んでいると言われている日本人にホッとできるもう一つの実家を提供してくれる、そんなお店です。

店名:Taeko
住所:4 Rue de Port-Mahon, 75002 Paris

場所は日本料理店や日本食材店が立ち並ぶエリアから少しだけ離れた静かな通りに面しています。入口も控えめなので、気を付けないと気付けないこじんまりとしたお店です。
店内はカウンターとボックス席が2つ、多恵子ママが目の届く範囲の可愛らしいお店です。この日は常連のお姉様にお連れいただいて、お任せで色々なお料理をいただきました。

まずは野菜の前菜、シンプルですが、それぞれ異なる味付けをされていて、毎日でも食べたくなる素朴ながら地味のある一皿です。人参はクミンで和えられていてとても美味しかったです。

続いて風呂吹き大根。パリでは日本の様な太い大根が無いので小ぶりですが、しっかり出汁が沁み込んできて大変美味しい一皿でした。肉そぼろも良いアクセントです。

そして、鶏肉の唐揚とさつまいもの素揚げ。鶏肉の唐揚げといえば「好きなお弁当ランキング」不動の一位ですが、パリのスーパーマーケットでは日本でよく見掛ける鶏ムネ肉を一口大に切った「唐揚用」のお肉が売っていないので、なかなか調理する機会がなく、超絶久しぶりにいただいた唐揚げは郷愁を誘う美味しさでした。

そして豚ロース肉の味噌漬け焼き。こちらも普段の生活ではまずいただく事の無い味付けで、大変美味しく、郷愁ブルブル言わせながら頂きました。

最後は涙無くしては食べられない、塩にぎりと豚汁です。一度でも海外暮らしをした事がある方なら、この塩にぎりと豚汁の尊さがお分りいただけると思います。塩にぎりは多恵子ママが炊きたてのご飯を、手に水を付けずに塩だけで握ってくれたもので、程よい硬さながら口に入れるとホロホロと解けて、ちょうど良い塩加減のご飯がいくらでもいけてしまう美味しさです。具沢山の豚汁も口に含みたびに異なる旨味が広がり、大変美味しく頂きました。

日本を離れ早9ヶ月、日本に居ないからこそ見えてくる、日本の普通の素晴らしさを実感しました。個人的に「沁みる」という字が好きなのですが、まさにTaekoは美味しさや暖かさ、そして多恵子ママの優しさが沁みるお店でした。


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