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別れの物語

これは別れの物語。
決して哀しい話じゃない。
願いの物語。


幼い頃から母に心ない言葉としつけと言う名の体罰を受けて私が初めて願ったこと。

「お父さんに会いたい」

そして成長するにつれ私は心が痛かった。
生まれてきた罪悪感を持ってしまったのです。

「何でお父さんはゆきを連れて行ってくれなかったんだろう?」

そんなことばかり考えていました。
小さな子供が考えることじゃない。

そして私の最後の願いは

「親の都合で生まれたのなら、死は自分で選びたい」

この1つ。

決して自殺するとかではなく。
寿命を目前にして、こう言いたい。

「今まで本当にありがとう。私は逝きます。また会おうね」


これは哀しい話じゃない。
別れの物語。
願いの物語。


2020.04.28  由稀

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