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目に見えない大切なもの。25回目は「小麦

みんな大好きパン。都内の大行列のお店を覗くとほとんどがパン屋さん。並んでまで食べたいと思うほど中毒性が高いのにも理由があります。原材料費の高騰でパンの値段も上昇。以前は私もパンが大好きでした。今は食べたいという欲求がなくなり、パン屋さんの前でパンの香ばしい香りの誘惑にもいっさい動じずお店の前を素通りできるようになりました。

「本当に食べたくならないの?」と多くの人に聞かれます。笑 食べなくなったのには理由があり、その理由を知ればあなたも食べる量が絶対に減ります!と断言できます。笑 値上がりを続けるパンを食べなくなれば体調も改善し、お財布にも優しくて一石二鳥だったり。これからパンの危険性をお伝えしていきます。

⭐️パン中毒性はモルヒネ中毒と同等

最近はグルテンフリーと呼ばれるパンも多くみかけるようになりました。それはグルテンが体に悪さをして、様々な体調不良を引き起こす原因となっているからなんです。グルテン強烈な依存性があることで知られています。そのためグルテンが切れるとボーっとし、もっとパンが食べたい欲求に襲われます。その症状は麻薬中毒者が薬が切れた時に陥る禁断症状に似ているのです。グルテンによる禁断症状はモルヒネと同程度の中毒性があると言われていまうす。グルテンに含まれる小麦ポリペプチドはとても小さく脳にある血液脳関門Brain blood barrierを通過し脳内に侵入します。モルヒネ受容体に結合し、モルヒネと同じような麻薬効果を生じます。

モルヒネは癌などの終末期緩和医療で痛みを緩和するために使用されます。強い痛みが生じている人に使用する場合は依存性はありませんが、健康な人が使用すると、強い依存性が生じ中毒に陥ってしまいます。モルヒネを癌の痛みの緩和目的で使用するのは合法なのですが、モルヒネ依存性を知っている多くの人たちは使用の際に躊躇してしまう方も多いのが現状です。グルテンはモルヒネと同等の依存性があるとしたら…

パンを食べる行為はモルヒネ中毒患者と同じような状況なのです。

パンを食べたあとに強い眠気倦怠感に襲われる方も多いんではないでしょうか。私もお昼ご飯にサンドイッチやパンを食べたあとは強い眠気に襲われ、食後に眠くなるのは仕方がないことと思っていました。実はこれはモルヒネの薬が切れた時と同様、グルテンが切れることによって生じる禁断症状だったのです。

⭐️血糖値スパイクがあなたの食欲にストッパーをかけない

パンは精製された小麦から作られる場合がほとんど。小麦は急激に血糖値を上げてしまうため、すぐに血糖値を下げようとインスリンホルモンが分泌されます。血糖値の乱高下は血管に負担がかかるため、緩やかなカーブを描くのが理想。急激な血糖値の変化はギザギザしたグラフを示すため、血糖値スパイクGlucose spikeと呼ばれます。糖尿病患者さんが野菜から食べるベジファーストよう指導されるのは血糖値スパイクGlucose spikeを抑えるためなんですね。



グルテンフリーのパンを食べた時、食後にやってくる眠気がなくなり、倦怠感や疲れがなくなったことに気がつきました。以前の私はピザやパスタも大好き。食べると食後に急激な眠気や倦怠感におそわれました。それを防ぐために、サラダを先によく噛んで、ゆっくり食べてから、最後にパスタなどの炭水化物を食べるようにしました。よく噛むことは唾液の分泌を促すと同時に血糖値が上がるまでの時間をゆっくりにする効果があります。

糖尿病などの生活習慣病を患っている患者さんのほとんどが、

肥満
炭水化物、甘いもの大好き
早食い
食べる順番を気にしていない

という方ばかり。

最近は野菜から食べている、という方も多くなりましたが、糖尿病などの数値の改善が見られない方のほとんどが「早食い」。早食いの場合、最初に野菜を食べたとしても、続けて炭水化物をすぐ食べれば血糖値スパイク状態になってしまい血管に負担がかかります。血糖値の上がり方が急なので食事量のコントロールにストッパーがかかっていない状態。そのため短時間で大量に食べられてしまい食事量も減らせないのです。

⭐️ダイエット目的の糖尿病治療薬は絶対に止めて!


肥満やダイエット目的で使用される薬に糖尿病治療薬があります。これは血糖値を下げてくれるインスリンホルモンの分泌が低下してしまったⅡ型糖尿病患者(Ⅰ型は先天性)に使用することでインスリンの分泌を促して血糖値を下げるものや、血液内に溜まってしまった糖の体外への排出を促し血糖値を下げるものなど、さまざまな薬が開発されています。糖尿病治療薬の副作用として多いのが急激な体重減少。この副作用に注目して、即効性のあるダイエットをしたい人に自費で糖尿病薬を処方する美容クリニックが女性美容雑誌で紹介されています。女性美容雑誌で糖尿病治療薬で短期間でこれだけ痩せましたとコメントされている女性が紹介を見た時は驚愕😳😳😳2−3キロ痩せたいがためにリスクの高い、糖尿病治療薬を使うなんてと😭糖尿病治療薬のリスクの記載もなく、ただ痩せられればいいなんて気軽に手を出してしまう人がいると思うと恐ろしくてなりません。

以前、飲み会の前に何やら薬を飲み始めた私と同い年のお友達(当時の私は20代でした)。飲んでいる薬をチラ見したら、糖尿病治療薬。しかも国内製造のものではなく海外製でした。ちなみに友達は薬剤師ではありません。「糖尿病なの?」と聞くと「糖尿病じゃない。まわりがみんなキレイで私はみんなより太っているから少しでも痩せたくて」と😳😳😳。薬は個人輸入して購入したとか。お腹が張って仕方ないが口癖でした。お腹が張るのは、友達が飲んでいた種類の血糖降下薬の一番多い副作用。そしてその友達は精神的に不安定な方でした。精神疾患と小麦の関連については後で詳しく記載します。そして彼女は一緒に食事をすると、周りが驚くほどの早食い。いつから糖尿病治療薬をダイエット目的で服用していたのかわかりませんが、私が知る限り、薬のおかげでダイエットできたという印象はありませんでした。むしろ、精神的な浮き沈みが激しい印象でした。今思うと、彼女が当時食べていた食べ物、糖尿病治療薬、他に飲んでいたの影響もあったかと思います。

糖尿病治療薬は痩せたいと思っている人が安易に手を出すものではありません。絶対にやめてください。

⭐️生活習慣病は薬だけでは改善しない


糖尿病治療薬の市場は年々拡大しています。なぜなら世界的にも生活習慣病糖尿病が増えているから。

患者さんで糖尿病に関連した検査数値の改善が見られない方は、新薬の処方に切り替えられます。しかし新薬に変更したところで患者さんの症状が劇的に改善することはありません。むしろ新しい薬に切り替えたところで副作用が出て、体調不良になり逆に動かなくなる方がほとんど。薬を飲む時点で運動習慣や食事に無関心だったりするのです。薬を飲むことで血糖値はさがりますが、意識がボーっとするため、無気力、無関心、体を動かしたくないことにつながり、さらに症状を悪化させるのです。

薬を服用する前に、運動療法食事療法基礎となります。運動と食事療法を行っても改善が見られない人が薬を服用するのですが、日本の多く医療機関では運動と食事療法に患者さんが真面目に取り組んでいなくても簡単に薬が処方されている現実があります。それは国民皆保険制度があり、負担割合が1〜3割程度で済んでしまうから。新薬は1錠500円するものもありますが、1〜3割程度であれば50円〜150円で済んでしまいます。残りは全て私たちの税金から賄われているのです。ありがたみを感じない訳ですよね😅苦笑

⭐️グルテン依存があなたを不健康にさせる


パンの話に戻りましょう。実は生活習慣病などで薬を飲んでいる患者さんのほとんどが食べすぎ、グルテン依存症なのです。しかしそれは目に見えないものであるため、食事療法の説明では食べ物の選び方や食べ方の順番の指導がほとんど。本来摂るべき成分の細かいところまではやらないのです。

パンは、白い食パンやバターなどが使われたデニッシュ、クロワッサンなどは避けるように。かわりにライ麦などで作られた白くないパンが血糖値を上げにくいので選びましょうとか。以前の私もその程度の指導しかできませんでした😅しかし本来であればグルテンの含まれていないパンを選びましょうとか、パンはモルヒネと同等程度の中毒性があるのでやめましょうと言うべきでした。そのように聞けばあなたはパンを少しでも減らそうとは思うのではないでしょうか。

パンを食べることで大量の活性酸素が発生します。活性酸素脳細胞を酸化させ、認知症を引き起こす原因に。脳細胞の脂質の割合は6割と多くの部分を占めます。脂質の構成成分はであり、酸化しやすいのです。脳細胞の残りの4割タンパク質が占めます。認知症の中でもアルツハイマー型認知症に関しては、アミロイドβタウタンパク蓄積により生じるとされています。このタンパク質ですが、正常なタンパク質がグルテンの摂取により生じた活性酸素により、変性。その結果、アミロイドβやタウタンパク質が蓄積し、記憶障害を生じアルツハイマー型認知症を引き起こすとされているのです。



ちなみに近年増加傾向にある自閉症ADHD(注意欠陥多動性障害)グルテンにより症状が悪化することがアメリカでは常識になっています。そのため、海外では食品がグルテンフリーであるか、そうではないかできちんと区別されているのです。

⭐️グルテンを止めれば精神が安定する


そしてグルテンうつ症状の悪化にも関係していると報告されています。うつ病治療薬も近年新しいものが発売されています。しかしほとんどの患者さんは薬だけで改善されない場合がほとんど。食事療法でグルテンを摂らないようにすることで、薬だけでは改善が見られなかった患者さんのうつが改善し社会復帰する事例は多いのです。

都内では精神科の開業数が増えているのをご存知でしょうか。精神科は何種類もお薬処方する多剤併用療法が以前から問題視されてきました。副作用を治療するために薬をプラスし、さらにまたその副作用を治療するために薬をプラスする。それを繰り返すことで多くの薬剤を使います。精神系の薬は新しいものほど値段が高く、いったん服用を開始すると簡単には減らすことができません。そして長期で服用し、継続して通院するので長期的に見ると利益を出やすいのです。

多剤併用療法に関しては、以前から問題視されていました。薬剤師が介入して少しでも薬を減らすような仕組みがなかった訳ではありません。昨年は薬剤師が処方医に減薬の提案を行い2種類以上薬が減薬した場合に1250円(患者負担3割だと380円)プラスして保険請求ができるようになりました。しかし、現実的に2種類薬を減らすために、薬剤師が医者に提出する提案書を作成するなどかなりの時間と労力を要します。手間と時間がかかるのと同時に、薬を減らしてもOKと処方医の許可が出なければ減らすことができない現実に、多くの薬剤師が断念してきた現実をみてきています。私もそうでした😅この仕組みも変えていかないことには国の医療費はさらに膨大になることでしょう。

精神科でも認知行動療法食事療法を同時に提案してくれるところもあります。しかし、認知行動療法や食事療法は保険適応ではないため、全て自費のため高額になります。国民皆保険制度のある日本で自費で申し込む人は少ないのが現実です。それよりも安く手軽に飲めてしまう薬の方が簡単なので頼ってしまうのでしょう。

日本の医療費は年々増大。後期高齢者の増加ももちろんありますが、増え続ける精神疾患患者数の診察費と薬代の増加も大きく関与していることがわかるのではないでしょうか。

⭐️グルテンが原因不明のあの疾患に関係していた!


先ほどはグルテンに影響があることをお伝えしてきましたが、にも大きなダメージを与えていることもご存知でしたか。腸に細かい穴が空いている日本人が増えてきているのです。

一つがセリアック病。自らの組織を攻撃してしまう、自己免疫疾患の一つです。グルテンは水分と結合することでネバネバとした粘着性のある物質に変化します。その物質が慢性炎症を引き起こし、腸に穴を開けます。腸の穴から入り込んだ異物は血液にのり、身体のさまざまな場所で炎症を引き起こします。炎症は肩こり、頭痛、膝の関節痛など全身に影響を及ぼす場合もあるのです。

ちなみに近年増加傾向にあるリーキーガット症候群腸内環境悪化により腸のバリア機能がダメージを受けて、腸の中に有害物質が入り込みさまざまな症状を引き起こします。その症状とは胸焼け、息切れ、吐き気、腹痛、不眠症、記憶力低下、集中力低下、疲労感、下痢、口臭食欲不振、ニキビ、蕁麻疹、喘息、アトピー、クローン病、過敏性腸症候群など。原因ははっきりとは解明されていませんが、加工食品、砂糖の取り過ぎや、グルテンの可能性も示唆されています。

⭐️現代の小麦には大量の農薬が使用されている!

小麦って昔から食べられてきた訳だし、昔の人たちはグルテンの問題を抱えてきたのかと疑問もたれる方も多いかと思います。またスーパーで売られている小麦、500gで100円程度とかなり安いと思われる方も多いのではないでしょうか?小麦も野菜同様、収穫量を増やすために品種改良が行われています。その際に遺伝子操作したり、化学肥料を大量に使用した時期がありました。この時期は「緑の革命」と呼ばれ、穀物の生産性を高め、アジアの食料危機の回避につながったと言われています。食糧危機の回避は素晴らしいことではありましたが、現代の小麦は急速に小麦を成長させるため農薬を大量使用し、グルテンの含有量は増加栄養価が低くなりました。このようになったのは1960年代以降のこと。それまでの小麦は消化吸収が早く血糖値の上昇が緩やかで、血糖値スパイクを起こしにくく、ビタミン、ミネラル、アミノ酸を豊富に含んでいたのです。古代小麦はデンプンがゆっくりと分解されるので、糖尿病患者にも影響が少ないとされています。しかしそのような小麦を生産している農家はごくわずか。現代の小麦は私たちが目先の生産性、効率性を重視した結果なのです。

無農薬の小麦とスーパーの小麦を同じ場所に保管されている方がいました。ある時、無農薬の小麦には虫がたくさんわいていたそうです。しかし、スーパーの小麦には虫は一匹もついていなかったとのこと。このことから現代の小麦には大量の農薬が使われていることがわかります。現代の巨大化した腐らない野菜と似ています。小麦の農薬の危険性についても考えさせる瞬間でした。

⭐️グルテン依存からの脱却方法


ここまで読んでくださったのであればグルテンを含む小麦製品をやめたいと思われたのではないでしょうか。グルテンを止めることで得られるメリットをこれから聞けば、少しづつグルテン依存から脱却することが可能になるでしょう。

グルテン依存を断ち切れば、集中力劇的なパフォーマンスの向上が期待できます。

小麦製品を食べることで血糖値の乱高下があると同時に倦怠感、疲労感、下痢、頭痛などの症状が出てきます。私も以前はパンが大好きでした。もちろん最初から小麦製品をやめられた訳ではありません。少しずつ段階を踏むことで現在では全く食べなくても問題なく過ごせるようになりました。完全に食べないということはないですが、頻度としては年に数回食べる程度。これぐらいであれば脳や腸に影響がでることはないでしょう。

🟢1Step
コンビニで売られている、蒸しパン、サンドイッチ、食パン、加工パン、ランチパックなどを食べられている方。コンビニでは長期保存できるように、多くの添加物砂糖食塩が使われています。安価なのでグルテンフリーの小麦が使われることはないでしょう。

したがって、まずはコンビニやスーパーで売られているパンを購入するのはやめましょう。パン屋で売られている当日作られたパンを購入してみるようにしましょう。
添加物は必要最小限になりますし、当日にできたものなので、老化を促進する、メイラード反応カラメル化も最小限に食い止めることができるでしょう。

🟢Step2
パン屋でパンを購入するようになったのであれば、できればグルテンフリーのものを、といいたいところですが、そのようなパン屋がないよという方もいるかと思います。その際は小麦ではなく、ライ麦、米粉、有機小麦で作られたものを選ぶようにしてみてください。一般的な小麦よりもグルテン含有量が少ないため、倦怠感などの症状が出にくく、パフォーマンスの向上が期待できるでしょう。

🟢Step3
菓子パンがやめられない人は菓子パンを主食となる食事パンに変えるだけでも、大きな変化です。主食となるパンはタンパク質が含まれていることも多いため、血糖値の急上昇が菓子パンに比べてゆるやかになります。倦怠感や体調不良にも大きな差が出てくることでしょう。

🟢Step4
毎日パンを食べていた方は1日おき2日おきと食べる間隔を少しずつあけるようにしてみましょう。薬依存の患者さんも急激にお薬を中止すれば離脱症状が出るように、グルテンも急激にやめれば離脱症状がでてきます。決して急に全てを中止することはしないでください。反動で食べたくなるのは当然のことなのです。

🟢Step5
間隔を徐々に開けることが楽しくなればしめたもの。その間も食べたい衝動は出てくると思います。その時は我慢せずに食べてください。食べた後に体調が明らかに悪くなるのが体感できるはずです。体調が悪くなれば、次回からパンを食べたいと思わなくなります。そうなれば、あなたはグルテン依存から脱却できたことになります。

ちなみにインドカレーについてくるナン、白く精製された小麦でできています。実はインドでは全粒粉を使ったチャパティがナンよりもに存在していました。ナンはチャパティよりもあとにできたものなんですね。ナンができたのは白く精製された小麦が生産されるようになってから。ナンが世界的にも知られるようになったのは、グルテンの中毒性が高く多くの人々の心を本能的につかんだからなのです。

人の味覚は脳とつながっているのです。日本人の味覚は世界的な平均より繊細で日本料理はその真髄と言われています。しかし現在日本人の舌の感覚が鈍感になりつつあるのです。そのため鈍感な味覚に脂味あぶらあじいうものをあるのをご存知でしょうか?脂味あぶらあじの味覚がある人、実はあなたの舌の感覚が麻痺していてかなり危険な状態なのです。

次回の目に見えない大切なものは「味覚」です。

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