難しいけど、とりあえず見てみますか♬の巻【ハザードマップをどう使う? vol.1】
ハザードマップをどう使う?の続編です。前回はコチラです。
※トップ画像はいらすとやより
どうしたら見られるの?
まず、ここからですよね。
いくらテレビなどで「ハザードマップを見てください!」と言われても、本屋に行けば売ってるのか?それとも町内会で配られるの?などと思う人もいるかも知れません。
方法はいくつかあります。
②や③はネット環境さえ整っていれば簡単です。
特に③の重ねるハザードマップは知りたい場所の住所を入力して検索すれば良いので、地図が苦手な人でも見やすいです。
コチラも御覧になって頂ければ、より理解が進むかもしれません。
しかしネット環境が整っていない「家庭」・「地域」の場合や、スマホだけでパソコンがない人の場合は厳しいですよね。(※スマホの画面では小さくて見にくいため)
また高齢者の場合、パソコンやスマホなどの機器の使い方が分からない方々も多いと思います。
その場合はどうしても「紙」のハザードマップを見ることになります。
紙ベースのハザードマップの問題点
仙台市の場合は以下のようなハザードマップが各種窓口で配布されているようです(※図は表紙です)。
またホームページからもダウンロードできます。
しかし実際にマップを見てみて、果たしてこれをどこまで有効活用できるか?と考えると、なかなか難しいのではないか?と感じました。
たとえば・・・
以下の図はハザードマップの仙台市「泉区」の1ページ目です。
これを見て「よし!これでいざと言う時は大丈夫だぞ!」と思う人、いるでしょうか?
これは決して、このハザードマップを批判している訳ではありません。
もちろん、まだまだ見せ方の工夫の余地はあると思いますので、それは今後少しずつ改善されて行くでしょう。
ただそれだけではなく、見る側の方も災害に対する理解を深めていかないと、「ハザードマップを見ただけ」で終わってしまう危険を感じます。
たとえば・・・
上の図の南の方を拡大して見てみます。
中学校やJRの駅などがありますので、近くに民家もあるでしょうが、縮尺が大きすぎるからか、図示されていません。
お年寄りや子供などは、これを見ても自分の家がどこなのか、探すのに苦労して途中で挫折するかも知れません。
また茶色(土砂災害危険箇所)や黄色(土砂災害危険区域)、赤色(土砂災害特別警戒区域)でベタ塗りされてますが、その中に自分の家がないなら大丈夫なのか、ある程度近くの場合注意が必要なのか?など分かりませんよね。
一応、表紙の後に色々と判断のためのフロー(下図参照)だったりなど解説はあるのですが、十分に使いこなせる人がどれだけいるか?と考えると不安になってしまいます。
この資料を見て専門知識のない一般の方々に理解してもらうのは難しいと感じます。
では「もっと分かりやすいマップを国や自治体に要望する」としても、それも難しいだろうと思います。
私も専門家の1人として痛感していますが、誰が見ても分かりやすい資料というものは、言うのは簡単ですが実際につくるとなると大変です。
逆に言えば「ここまでのものを作る」のも一苦労だったでしょう。
そこで思いました。
既存のハザードマップを有効活用し、一般の方々に分かりやすく翻訳をするのは、私のような「フリーの専門家」の役目だろうと。
やり方は色々と工夫する必要はありますので、このnoteを通して検討を進めていきたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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