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身体と心は繋がっている

母を亡くしてから、感情を吐き出しきるまでの半年程の間は。(詳細については「母の死」マガジンからどうぞ)自分が意識しているより自覚しているより、もっとずっと…心の奥底や身体では絶え間無くストレスを感じ続けていたのかもしれない。

なぜなら母を亡くして以降、頻繁に白髪が見られるようになったからだ。

どれもこれもが根元から数センチが白く、ある時期から急に…というのが目に見えてわかる状態になっていて。思い当たる原因といえば、母の事だけだった。

あんな死に方を選んだ事に、何度も泣いて、怒って。こんな風に文字に落とし込んで。都度、きちんと湧き上がる感情を処理していたつもりだったのに。

悲しみの余り食事ができないということもなかったから、栄養バランスが悪くなったという訳でもないのに。

それでも、こうやって目に見える形で身体に現れるくらいに。母の死は自分に深い影響を与えている、という事実がそこにはあった。

物語の中では悲しみや嘆きだけで、 髪は白くなっているけれど。あれは比喩表現ではなく、実際に起こりうる事だったのだ。

そして今、母の死から1年が経って。
気がつけば、白髪を見ることが無くなっていた。

春頃には根元から数センチは黒く、その先の数センチは白く、また黒に戻る…というような髪を見つけたりもしていたのだけれど。

今はもう鏡の前に立っても、光を受けてキラリと白く輝く髪は見当たらない。

その事に気がついた時。
ああ、自分はやっと母の死を受け入れたのだな…と感じられた。

身体と心は、繋がっている。

深い哀しみも、取り戻した穏やかさも…心の中だけでなく、目に見える形で身体に現れていた。心と身体は別の物、と考えられがちだけれど。

心は身体で、身体は心で。

それは人が思うよりもずっと、分かちがたく密接に結びついているものなのだろう。

わたし、とは。この身体であり、この思考であり、そしてこの心でもあり…その3つのバランスをとり続ける事が、つまりは生きるという事なのかもしれない。


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