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ラプソディー

先月はじめの、弾丸東京。
午前中にsynを体感して、ぼやぼや〜とした頭でお昼をサクッと食べて、のだめカンタービレを観に行きました。

会場に着いて、座席でチューニングの音を聞きながら、たとえ今後、もし再演されたとしても、上野樹里さんと竹中直人さんがドラマそのままにキャスティングされるなんてこと、もしかしたらもうないんじゃないか、と思い、今回チケットのありがたみを改めて噛みしめました。
上演時間は、3時間ちょいくらいだったかと。

*以下、ネタバレを避けたい方はそっと画面を閉じてください。


何事も、原作から実写へのハードルは高いうえに、のだめカンタービレは、どうにもすでにがっちり魅力的な役者さんたちで実写になっており、観る側もかなりイメージが固まっているため、今回、ミュージカル初演で抜擢された方々は、チャレンジし甲斐もあるけれど、かなりプレッシャーだっただろうなぁと幕が上がる前から何かこちらが勝手にそわそわしていました。
特に千秋とか…

でも、いざ幕が開けたら、アンサンブルの方々までしっかりのだめカンタービレの世界観…!
千秋役の三浦宏規さんは、以前、千と千尋の配信で拝見し、その際にバレエもされる方なのかぁと何かで目にした記憶がありました。
しっかり振り切って千秋だった、すごい。
お相手が完全のだめの上野樹里さんに対しても、臆することなく情け容赦ない千秋先輩でした。

峰役の有澤樟太郎さん、すごいフィット感。
疑いようなく峰。
あと、真澄ちゃん…っ
内藤大希さん、真澄ちゃんにしか見えないからもっとのだめとのバトルを見たかったな笑
仙名彩世さんの清良も、すっきりした清良のオーラがあって、途中からの登場でまた物語にすっと空気を通してくださいます。
黒木くんの竹内將人さん、延々にリード削ってそうだったな…良き…
個人的に、のだめにどんどん愛情をかけてくハリセンの変化が好きなので、コンクールを見守るなだぎさんのそわそわハラハラしてる姿には同調しつつ観てました。

アンサンブルの方々もみなさん上手くて、とにかくパワフルで、すごく楽しそう。
のだめにいつもごはん狙われてるまきちゃん役、石井千賀さん好きです、全力でのだめ追っかけてる姿、最高でした(´∀`)

プリごろ太を実写化してくれた子役さんたち、これがまた良い。
めっちゃ良い味出てる。
カズオーっ( ゚д゚)!ってなってたら、買ってたチャームがカズオかぶって笑いました笑

私が好きなのが、のだめがコンクールで3分クッキングしたペトルーシュカ。
ただでさえ贅沢な舞台、さらに劇中で三浦さんのバレエが見れるとか、ほんまなんなん…??と。
また来年、バレエをテーマにしたナビレラに出演されるとのこと。
み、観たい、めっちゃ観たい…内容もおもしろそう…
てか、西の方にも来てくれないだろうか…

そして、のだめ、上野樹里さん。
…え…変わらぬのだめっぷり…可愛い…
まわりの方々の歌声がかなりしっかりされてるので、どうしてもミュージカル初挑戦の樹里さんは細く聞こえてしまいますが、のだめ節と動きがもうやはりこの方にしか出せない味わい…
ちなみに、ドラマ朝顔の感じも好きです。
ミルヒーの竹中直人さん、ほんと良いお声ですよね、歌声も響き渡る。
ちょこちょこ怪しく登場するのももうたまらなくツボだし、ミルヒー全開のやりとりにも笑いすぎて大変でした。
でも、深く突くとこは突いて、場の色を瞬時に変えてしまう、さすが手練れ…っ
さすがシュトレーゼマン!

ドラマ版を3時間ちょいでまとめている感じなので、どうしても駆け足感がありますが、そのスピード感ものだめの雰囲気にあってるのかもなぁと思いました。

観客が持ってるイメージを壊さず、でも自分の色もそこに馴染むように出していくって本当に難しいのではと思うのですが、初演だと第一歩を踏み出す役割としてそのあたりバランスのよさみたいなものが求められがちになってしまうのかなと思います。
今回、キャストさんたちの力で、これから再演されたとしても、いろんな方でいろんな演じ方でも観てみたいな、と次の一歩としてドラマ版のイメージの枠組をもうちょっと外しやすくなった気がしました。

そして、のだめの楽曲といえば、まず、ベートーヴェン交響曲第7番第1楽章と、ラプソディー・イン・ブルー、モーツァルト2台のピアノのためのソナタ。
クラシックに何の知識もない私でも、この音楽が鳴り響くと、勝手にわくわくしてしまう。
辻井伸行さんとオーケストラアンサンブル金沢さんのラプソディー・イン・ブルーが好きで、以前、YouTubeでちょこちょこ聞いていた記憶があります。
全くの初心者の心にこんなにも深く刻み込んで心浮き立たせてしまうのは、のだめカンタービレという作品自体の魅力や、それを映像や舞台に起こしたたくさんの方々の熱意と音楽は楽しい!という気持ちなんだろうなぁと。
ミュージカルでの演奏を担当されてた方々をカーテンコールで拝見し、観てる最中に想像してたより人数が少なくてびっくりしました、きっちり迫力がある下支え、すごい。

とにもかくにも、出演されてるみなさんがのだめカンタービレが大好きなんだろうなぁ、というのがビシバシ伝わってきて、終演後、小雨にもかかわらず、いやー楽しかったなー頑張って東京来た甲斐あったなーと明るい気持ちでウキウキ歩いていたら、ついうっかり目指していた駅を通り過ぎてしまいました笑

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