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引き寄せあうもの

映画実写版リトルマーメイドを観ました。

感想の前に備忘録として、4DXとMX4Dの差をまず。
海中の浮遊感と相性が良さそうだなぁと、手元に割引券もあったので、MX4Dを選択。
すると、あれ?こんな感じだっけ?作品が違うせい??と違和感が。
後で調べると、MX4Dと4DXって、メーカーが違うためそれぞれ特色も違うらしく、恥ずかしながら全く知りませんでした。
以前、実写版アラジンを観たのがどうも4DXだったみたいです。
…ここで湧き上がる好奇心。
つい同じ作品で比べたくなってしまいまして、その誘惑に勝てず笑
個人的な体感になってしまうのですが、今後の自分のために記録ということで、メモ。

MX4Dはアメリカのメーカーさんが、4DXは韓国のメーカーさんが開発したそう。
動きとしては4DXの方が滑らかで、MX4Dはちょっとカクカクしました。
急ブレーキみたいな瞬発の動きは、MX4Dの方がそれっぽいのかも。
作品にもよるかもなのですが、今回のリトルマーメイドは4DXの方が激しく揺れました、私のカフェオレーっ((((;゚Д゚)))))))とドリンクホルダーを手で押さえる回数が多かった気がするので。
揺れるとか浮遊感は4DXが得意なのかも。
そういやアラジンの絨毯、よかったもんな。
なので波感としては、4DXがよりぽいかもしれません。
風は、MX4Dの方が顔も足元も鋭利に痛くてビックリする、当たる場所も顔面直撃、ふくらはぎに刺さるって感じ、何かシュッという音も気になる。
4DXの方が顔の側面を掠める感じで(場合によっては耳に直撃するかもですが、私は大丈夫でした)、映画に集中しやすいかも。
4DXの嵐など規模感の大きな風は、会場のファンでの演出のような気がします。
ただ、風については、座高とか座り方にもよるのかもしれません。
水演出は、4DXの方が多いので、私のようにメガネ着用の方は、メガネ拭きをお手元にご用意のうえ、ご鑑賞をオススメします( ̄∇ ̄;
特に雨の演出が、ちゃんと上から降ってくる感じがして、4DXが自然の演出が得意というのは確かにと思いました。
香りも4DXの方がはっきりしてたと思います。
(ドライトマトみたいな匂いに感じたんですが、私の五感はアテにならないので…)
座面の細かい振動も、4DXの方が何故か印象に残ってます。
ただ、低音に共鳴して振動するシーンがちょっと多すぎな気はしましたが…疲れる…
長くなってしまったので、とりあえずこの辺で。

*以下、ネタバレを避けたい方はそっと画面を閉じてください。


今回の実写化については、以前より賛否両論があって、正直なところ私自身も映画館に行って観るかどうか、初めは悩んでました。
ハリー・ベイリーは可愛い。
でも、アニメのアリエルの姿そのままでの実写かと言われると、それは違う。
私自身、嫌とか強い拒否感情ではないんですが、違和感という感じ。
以前も書いた気がするのですが、そもそもただでさえアニメ化とか実写化ってすごく難しい、ハードルが高い。
個々人の中で、見目、声、表情、しぐさなど、キャラクターに対するイメージが出来上がっているし、少しずつ違うので。
特にアリエルとか、かなり幼い頃からずーっと観ることができるアニメ映画のキャラで、それだけ長い時間、イメージを自分に刷り込んできてる方々が多い(私もそうです)
それが異なるとなると、集中できない、というか、ふと我に返っちゃうんですよね、そのときに何か気恥ずかしかったり、冷めたりしちゃう。
現実から抜け出して、非現実に浸りに来たはずなのに、うっかり現実を見つめることになると、そのギャップたるや。
特に、根深くて複雑な社会問題が絡むとなおのこと。
一方で、老若男女、それほどに影響力の強い作品で、世間の反応も折り込み済みで、傷つくかもしれないし、逆に傷つけるかもしれない中で、あえてチャレンジする、という決断もすごいな、と思います。
本当はお互いを塗りかえあうようなかたちでない方が良いのだろうけど…その辺はとても難しい話になってきてしまいますね。

そんな悩める中、吹替のアリエルが豊原さんにキャスト決定した際の動画を見て、速攻で絆されてしまい…嬉しいよね、そりゃ( ;∀;)カワイイ
さらに、アニメ版で歌ってるイメージのないエリックが海宝さん…しかしあの海宝さんで歌を封じる選択肢はないだろうし、こうなるともう逆に気になる。
違和感は拭えないかもしれないけど、四季のとんがりコーンなヘアスタイルも(あれはワイヤーアクション上、致し方ないとして)、何とかなったし、とりあえず観ながらどうしても気になるならパラレルな別作品として観ることにしようと、映画館に足を運ぶことにしました。

映画を観に行く前に、アマプラで吹替版の楽曲を聞いてから行ったのですが、大好きなパートオブユアワールドが、何だろう、すごく音がつんのめるというか、フラストレーションがたまるというか。
英語版により近い感じなのかもしれません。
いや、音楽については無教養な私の耳が悪いのか。
はたまたは、映像と合わせなきゃいけない、吹替のサガなのか(T-T)??
それこそ、自分の中に刻み込んできたすずきまゆみさんの歌声がびくともしないのか(その割に初見、クレジットでお名前が出るまでカメオ出演に気付かなかったけど…)
技術的には高難易度なアレンジなのかもしれないけれど…
とっても可愛いし、きれいなお声だし、豊原さんをもっとのびのびーっと、それこそ思いっきり自由に歌わせてあげてほしい!それが聞きたい!と勝手なことを切実に感じてしまいましたが、映画館で聞くとその辺はまだ少し解消しました。
何もかも初めてやリプライズの歌声の方が、私は好きかもしれません。
ただ、リプライズ、岩陰からエリックを見つめるハリー・ベイリーが、大変強くてですね。
実写版のエリック、中身ヒロインみがあって可愛いので、もうエリック食われるんじゃないかくらいの強さがあってですね。
それこそロックオン、といいますか、天城越え感といいますか。
歌声の可愛らしさとのギャップよ。
それについつい慄いてしまった私でした、びっくりした…(゚Д゚;
その代わり(?)、エリックとのお出かけからずぶ濡れでお城に帰ってきたときの、ハットをかぶってニコニコしてるの、すげぇ可愛かったです、好み。
アリエルの名前の伝え方も好き。
牡羊座って、確かにアリエルっぽい。
豊原さんの声、本当にコロコロ響いて可愛い。

そしてエリックです、まさかの姫さま感が…あれ?なんかすごく可愛い?
私だけかなぁ?と思ってたんですが、他にもそういう感想をお見かけして、ほっとしました笑
ジョナ・ハウアー=キングの、とろっとした柔らかげな瞳の印象からでしょうか。
キスザガールのぽやーっとした瞳とか。
そこに海宝さんの、笑みを含んだお声が重なると、さらに可愛らしさ抜群。
私自身、たくさん海宝さんのお声に触れてきたわけではないのですが、よく思い返したら確かに笑顔のイメージが強いかも、思わずもれた笑顔が見えてくるような声音がすごく魅力的。
地上に魅せられたアリエルと、海に魅せられたエリックが互いを引き網のように引き寄せる様は、アニメ版より2人の関係に合点がいくような。
沈没した船から救われ、小さな島の王家に引きとられて、すごく大切にされてきたのはわかってるけど、ぽっかり空く穴を必死に埋めよう、自分がここに生きていていい理由を無意識に探し求めてた中で、やっと埋まる何かを見つけた気がして一目惚れの熱に浮かされたエリックが、だんだんと自分の中でずっと燻ってきたいろんな感情を、アリエルの姿の中に少しずつ落としどころを見つけてくみたいな感じがしました。
幼い頃に船と一緒に海に沈んでしまったものを、アリエルが引き上げてくれたような、王家の息苦しさから解き放たれたいアニメ版に、また少し違う味わいが加わった気がします。
エリックの楽曲、まだ見ぬ世界へ、本当に大好きです。
焦れるような色香も漂い、ちゃんと王子なのだけど、やっぱエリック可愛いんだよな…何だろ…

フランダーは…やっぱり薄かった…
そこはぷっくりさせてほしかった…ファンタジーだからうまくやってほしかった…フランダー…薄いけど声めちゃくちゃ可愛い(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
あと、セバスチャンが当たり前だけどやっぱりカニでした。
ずっとロブスター的なエビだと思っていたので、映像公開されてアリエル以上の一番の衝撃だった。
木村さんのセバスチャンというのも、なかなか新鮮でした、若々しいセバスチャン。
宮廷音楽家じゃないのが、ちょっとびっくりしたけど。
スカットルは思ってたほどあんまり違和感がなくて、ちょっとほっとした。
スカットル・スクープもテンポ良くて、スカットルらしくて好きです。

ビジュアル的に際立つのが、アースラとヴァネッサの再現度の高さ。
すばらしい肉感と迫力。
演ってて楽しそうだよねぇ。
アースラおばちゃまだよー、んー?どしたー?話してごらんーって装うメリッサ・マッカーシーの表情、ほんと好き。
歌声もアニメ版の森さん、実写版のりんこさん、どちらもすてき、楽しい。

多国籍なお姉さま方も、それぞれ管轄の海域が違うという設定なので、納得。
わがまま言うなら、歌ってほしかったけど。
しかし、実は何より一番私が鷲掴みにされたのが、水晶のように絶妙に美しく瞳にたっぷりと涙をためるトリトン王です、芸術的すぎる。
人魚に涙がなくて余計辛かったのは、トリトンなのでは…
あと、グリムスビーも好き。
代わりに、シェフ消えちゃったのは残念だけど…

映像は本当にすばらしい。
水中での髪の揺れ具合とか、本当に大変そうなのに。

いろんな意見や考え方、積み重なってきた歴史については知識不足で今、私には何かを言えるわけでもないですが、著名な作品のネームバリューを利用して現実的な課題を詰めたと言われてしまう実写版の新しい魅力も、古い時代の価値観で作られたものだと言われてしまうアニメ版の変わらぬ魅力も、それぞれ私の中では確かだからそれで良いやというのが、テキトーな私の、ひとまずの素直な気持ちです。

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