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910回目:【知識】自分の市場価値とは〜ハッシュタグをつけてみる〜

2024年03月09日の備忘録

【1】転職2.0という考え方

「転職1.0」とはいわゆる「日本型雇用」と呼ばれる従来の日本式のやり方。これに対してこれから「2.0」の時代が始まる。最近、ジョブ型雇用という言葉が広がっているが、これまでのキャリアの常識がすごい勢いで変わる中、若い人でも「1.0」の考え方から抜け出せていない。仕事は「我慢するもの」という考え方があるが、仕事は人生の長い時間を占めるもの。「人生100年」と言われ始め、そのうちの最大で80年くらいは働くことになる。日本企業の平均寿命は25年くらいと言われているから、会社の寿命よりも自分の仕事人生のほうが長いことになる。であれば、会社に自分のキャリア形成を任せるより、自分で切りひらいていくほうが、自分らしい場所にたどり着ける可能性が高い。

思い出してみてほしいのだか、就職活動のとき「自己分析」をやったと思う。では、会社に入った後に同じようなことをやったか。「今年は何をやったのか」「来年は何をしたいのか」という自己分析を今でもやっている人は少ない。少なくとも1年に1回ぐらいは「キャリアの棚卸し」を行って、自分が次にやりたいことに取り組む。それによってやりがいも感じやすくなる。

【2】自己を分析し、タグを付けてみる

「1.0」と「2.0」では、「目的・行動・考え方・価値基準・人間関係」の5つのポイントで大きな変化が起こっている。転職する人は増えているが、転職に悩む人も非常に多い。そして悩んだ結果、「転職しない」という選択をする人もまだまだ多い。この理由は、1回の転職で自分の望みをすべて果たそうとして、なかなか踏み切れないからだ。「2.0」的な考え方では、転職は手段に過ぎず、その目的は自分自身の市場価値を上げることである。市場で評価される人材になれば、転職活動などしなくても勝手に声がかかるようになるという考え方。

そこで、「自分自身」を表す「タグ」は何か、自分をタグづけするという考え方がある。これを起点に自分の市場価値を測っていく。

【3】どうやってタグをつけるか

例を挙げる。

【3-1】とある人の例

Aさんはずっと#機械の業界でキャリアを積んでいる。そして#法人営業というのもタグになる。どれくらいの期間、どんなことをやっていたかにもよるが、#採用担当をしていたということもタグになる。「営業」をやっていて「採用」も経験している、これは珍しい。そして#ワーキングママでもあるらしい。働きながらお子さんを育てて、かつ#リモート下で売り上げを伸ばしてるとする。新しい働き方で結果を出したということは、今の時代にかなり強いタグになる。

このように書き出したタグを掛け算していったとき、市場に「いそうでいない人」になると、非常にニーズがあるわけだ。タグの中から3つ程度を選んで、「今一番イケてる掛け算はなんだろう?」と考えてる。「イケてる」というのは「市場の中での人材のニーズ」という意味。需要と供給のバランスが”悪いほど”、希少価値が高くなる。そして、「いそうで中々いない人」になる。

【3-2】私をタグづけしてみる。

私は、現在満38歳。24歳で新卒入社後、#商社、特に#貿易の業界で、日本で#法人営業を行なってきた。途中、会社派遣で#アメリカに#語学留学に行き、#英語を身につけた。その後、#インドに#駐在し、#マネージャーとして、#海外営業だけでなく、#採用、#人材育成にも勤しんだ。コロナ禍では、会社がクローズし、私は一時期日本に避難することになる。その間、#リモートワークで、インドと日本間を管轄することにもなる。プライベートでは、#国際結婚をした。総じて、#異文化理解にとても重きを置いた人生を送っている最中である。

これが、私を端的に表す自己紹介。そして、強力で、レアな#をピックアップし、そのレア度を統計的に調べてみることにする。

【4】強力なハッシュタグ4つ

【4-1】#マネージャー

厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、40代ですら、管理職経験者の割合は約25~30%である。つまり労働者全体の約1/4程度となる。厚生労働省の調査によると、短時間労働者を除く従業員10名以上の企業の労働者平均年齢は、男性42.0歳、女性39.4歳で、平均年齢は41.1歳となる。

つまり、30代でマネージャー経験をしている人の割合はさほど多く無い。それは、高齢化社会の日本の中で、来る40代でも、まだマネージャーポストが空いていないことも予想できる。

【4-2】#英語

日本人で英語を話せる人の割合は、10%以下とされている。2016年に楽天インサイトが実施した調査では、全国の20代から60代の男女1000人を対象に「英語が得意か」という調査が行われ、得意と答えた方の割合は8.7%だった。国際語学教育機関「EFエデュケーション・ファースト」(本部・スイス)がこのほど発表した2023年調査によると、英語を母語としない113カ国・地域のうち、日本人の英語力は87位(113カ国中)、アジア23カ国・地域では15位という結果だった。 日本は5段階中4番目となる「低い能力レベル」(世界64~90位)とされた。

【4-3】#国際結婚

2019年時点で、日本国内の結婚件数のうち国際結婚は3.7%を占めている。厚生労働省のまとめた「人口動態統計」によると、日本国内で提出された婚姻届に占める国際結婚の比率は2016年が3.4%と、ここ6年は3%台で推移していることがわかりる。2000年代前半は5%超の水準だったので、当時と比べると比率は低下している。

【4-4】#インド

2023年の外務省の統計によれば、いまや海外で暮らす日本人は約139万人。 1990年からの約30年で実に2倍近くに増えている。 これは留学生、駐在員、長期滞在者などの数字である。しかし、インドに暮らす日本人は、1万人弱と言われている。つまり、海外邦人の中でも0.7%に過ぎない。ちなみに、日本人の多い国(海外に住んでいる日本国民が対象)は下記になる。

  1. アメリカ合衆国(米国) 418,842人(全体の29%)

  2. 中華人民共和国(中国) 102,066人(全体の7%)

  3. オーストラリア 94,942人(全体の6%)

  4. タイ 78,431人(全体の5%)

  5. カナダ 74,362人(全体の5%)

  6. 英国 65,023人(全体の4%)

  7. ブラジル 47,472人(全体の3%)

  8. ドイツ 42,266人(全体の3%)

  9. 大韓民国(韓国)41,717人(全体の3%)

  10. フランス 36,100(全体の2%)

【5】これからの未来に私がすべきこと

私が考えたこのハッシュタグは自己分析によるもの。これを他人がどうみるかをヒアリングする必要性がある。

そして、この先、残り30年に渡る労働人生(70歳まで仕事する前提)において、更に強力でレアなハッシュタグを身につける必要性がある。そして、10年後、20年後、まだまだ働いているであろう自分の価値が、より一層この市場において価値が高まるレアな人材にならなければならない。

社会では、「優秀な人」と形容される事がある。ただ、「優秀な人」とは、本当に極々少数の超レアな頭脳を持った人のことだと思う。大抵の人は、「普通の人」だ。では、社会でいう「優秀な人」とはどういう人のことか。それは、「人と違う」というかもしれない。とすれば、この世にいる人は全員違う。だから、その違いをどれだけ自分で分析するか、どれだけ違う経験を狙って積むかが、とても重要だと考えた。これは、一部の天才だけでなく、それ以外の大概の我々一般人も出来る事だと思った。

この考え方を学んだ本は下記。

【6】参考

転職2.0
村上臣[ムラカミシン]著
LinkedIn(リンクトイン)日本代表。

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