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【ICT×働き方改革】未経験部活動の顧問を助けるGoogleスプレッドシート

〈こんな先生に読んで欲しい〉
未経験の部活動の顧問になってしまった先生
正直部活動には出ずにラクしたい先生

教員の多くが時間を取られ、土日も潰され、悩む大きな存在。

それが、部活動。

さらに多くの教員がこういった状況なのではないでしょうか。

この競技、やったことない。

そこで本記事では、できるだけ部活に出る量を減らし、且つ、未経験の部活動にも貢献している感を出すことのできるツールを紹介します。


|ツールの概要|

形式:Googleスプレッドシート
テーマ:スプレッドシートで、アナリストになる。
目指すところ:知らない部活の顧問でも、部活にあまり出ずに貢献する。

|筆者の紹介|

この記事を書いている人:
ゆとりんり(現役倫理教員)
新卒で倍率100倍の民間企業に就職後、教員に転職
教員採用試験の採用枠1枠に1発合格(働きながらの完全独学)
県に授業の研修用資料の提供や、学校の試験問題見本の作成を行う。
ブログで「ちょっと変わった授業アイデア」まとめてます。
公立学校時代には、Googleを用いたICTコンテンツを作成し、働き方改革を進める。

ー私もありました、こんな経験。ー

やったことがない種目の顧問を任されることも多いです。

かくいう私もその1人。私は、『バスケットボール部』の顧問をしていました。そして、全くの未経験です。

それでも休日には部活に顔を出さなければいけない。苦痛です。



ーツール制作に至った経緯ー

まった知らない、興味もない部活動の顧問になり、先生感も出ません。

なぜなら、練習メニューを考えることができるわけでも、選手にアドバイスができるわけでもないから。

「知識もないし、何もできない」
「かといって部活のために時間は割きたくない」

こう感じたからこそ、スプレッドシートで作りました。ちょっとでも先生らしさを出すツールです!!!



1.ツール概要

本ツールは練習をデータ管理するためのツールです。簡単にいうと、シュート率算出ツールです。

ツール導入によって実現すること
⒈練習をデータ管理できる
⒉先生が「アナリスト」として存在感を出せる
⒊練習を考えるから逃げることができる

(1)練習をデータ管理できる

テレビでバレーの試合を見ていると、監督が手元で何やらipadのようなものを見ていると思います。あれを高校の部活動にも導入することができます。


(2)先生が「アナリスト」として存在感を出せる

あれはコート外にいるアナリストがデータを管理して示していますが、本コンテンツを使うことにより、先生は「アナリスト」としてチームに入ることができます。

その競技の知識がなくても、データを元にアドバイスが可能になります。


(3)練習を考えるから逃げることができる

チームは弱小だけど経験者もいて、先生としては口を出しにくい。この競技したことないから練習メニューなんてわからない。

そんな先生は多いはず。私もそうでした・・・。でもデータがあれば、

「ちょっとシュート率低くない?」
「今日調子悪くない?」
「別のポジションの方が向いてない?」

など、データを見せながらアドバイスが可能です。

先生方は普段勉強を教えている分、客観的に物事をみる能力に長けている方が多いです。競技は苦手でも、先生だからこそアナリストとして輝くことができます。

そして、練習メニューは生徒に考えさせ、アドバイス役にスポッと入ることができます。



2.本ツールの使い方

今回は私がバスケットボール部顧問だったということもあり、バスケのデータ管理を行うツールをサンプルとして配布します。

他の競技でもちょっと編集すれば使えると思います。(そんな難しい数式は入れておりませんので、まずは中身をご確認ください)


(1)まずは「印刷用」の「氏名」を入力

「得意なポジション」も入力しておけば「原本」に反映されます。


(2)「印刷用」を印刷し、マネージャーに渡す

練習で「アシスト本数」「シュート本数」「決定した本数」をマネージャーに記録させます。

正の字で記録させ「原本」に数字を記入させます。実は印刷しなくてもiPadがあれば、名前と正の字のみをメモアプリにメモでいけちゃいます。


(3)ブックをコピーして増殖させる

「原本」をコピーし、週ごとにブックを作ります。
左上に黄色で「第◯週」とあるので、そこを変更してください。自動で日付が変更されます。


(4)マネージャーがメモった記録を入力

マネージャーが記録した正の字を、アシストなら「ア」の欄へ。シュート本数は「本」、決まった本数は「決」へ数として入力するだけです。


(5)全自動で、「決定率」と「ポジション別要素」、「順位」が算出

そこまで入力すると各選手の日ごと、週ごとのデータ。
その週の順位、ポジションごとの順位が自動で表示されます。

試合メンバーの選出もデータをもとにできるので、未経験の競技でも生徒が納得する選出ができます。



3.選手にも効果絶大

本ツールが生徒にもたらす効果
・シュート率の分析を自分でするようになり練習効率がUP
・ライバル意識が芽生え、モチベを上げる
・試合でも使えるので、PDCAを即座に回せる

先生が経験者じゃなければ、練習効率も上がりません。そんな高校の生徒たちは「先生が未経験者だから勝てない」とか言い出します。

でも実際はそんなことありません。大学では自分達で練習メニューを考え、分析し、大会でも勝ち進みます。実際に私もそれで全国大会までいきました。そんな私の経験上、

練習効果を高める大きな要素に「モチベーション」があります。


本ツールは選手のモチベも上げる

実際に勤務していた高校の未経験者からは

「出たいですけど、経験者組にでたいと言えない。」
「練習してもずっとAチーム固定で面白くない。」

といった意見が出てきました。そこで本ツールを導入し、次のようなルールを作りました。

「月〜金のデータを参考にして、土曜の紅白戦は上位者からAチーム」

コロナ禍で練習試合もできない中で、ライバルとの競争心を煽るには十分でした。練習への本気度が見てわかるくらい違いました。



4.「Googleクラスルーム」を使うとより便利

Googleクラスルームを導入している学校ですと、本ツールがより使いやすくなります。

こんな感じで
①「部活動」のクラスルームを作成し、
②「授業」のところに「資料」としてデータを「添付」。

これだけで生徒(選手)がいつでもこのデータを見ることができます。マネージャーが練習中に入力も可能です。

「先生すごい!!」となるかもしれませんね!



5.スプレッドシートのダウンロードはこちらから

以下の有料記事では、記事中にもある「Googleスプレッドシート」を丸々全部ダウンロードすることができます。

このツールはバスケ用になっていますが、各項目を書き換えれば他の競技でも使えると思います。

バスケ部顧問の先生方はこのままお使いください。

私のようにいわゆる「アテ顧問」と呼ばれる先生方に是非使っていただきたいと思っています。

あのなんとも言えない無力感。せっかくの土日を知らない競技をただ見るだけの時間。

あの「無」から、一緒に抜け出しましょう。


Googlスプレッドシートのダウンロード方法

購入して、あとは部活で使うだけ。ぜひラクして部活から逃げてください。



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