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”こういう人になりたい”と憧れられる人のいる会社は強い

最近、企業を訪問していますと、人手不足が深刻になってきていると感じます。

たとえばある企業様では、
これまでは求人をすると何人か候補者がいて、
その中でいい人を採用することができていたが、
今は、人がそもそも1人も集まらないので、応募があったらほぼ採用せざるを得ないという状況だそうです。

その会社は多店舗展開をしているので、採用をしないと既存社員にも負担が
かかり、更なる離職を招いてしまうということです。
そのため頭数を揃えざるを得ません。

しかし、採用したら採用したで、今度は接客レベルが落ち、
顧客満足度が落ちてしまっているそうです。

当然、社員の士気も下がり、疲弊感が出てきています。

採用してもしなくても、どちらの道も苦しい。

そんな状況に、人事の方は頭を悩ませています。

一方で、人手不足の中でまだまだ応募者を惹きつける会社があります。

オリエンタルランドやリッツカールトン、スターバックス等々、
確固たるブランドのある会社です。

これらの会社は、サービスの品質がしっかりしており、
一流の人材になりたいと、意欲もスキルも高い人が多数応募してきてくれます。

このような会社は何が違うのでしょうか。

思うに、これらの会社は

どういう人材になれるかというイメージが
しっかりと外に伝わっていることが挙げられるのではないでしょうか。

どういうプロになれるのか、見本となる先輩が目に見えてこそ、
若い人はこういう人を目指したいと憧れ、目標にして頑張ることが
できるのではないでしょうか。

逆にこうした先輩を実際に目にすることができない会社では、
いくら教育研修をしたとしても、それを実践しているイメージがわきません。見本となるものがないと、なかなか継続してスキルを高めようという
モチベーションが生まれません。

その意味で、人手不足の今一番必要なのは、

後輩に憧れられるマネジャーを育成することではないかと思います。

更に言うと、こうしたマネジャーに、
会社のビジョンをしっかりと理解してもらうことが大事です。
それは単に言葉として理解するのではなく、
具体的にどういう行動をすることなのか腹落ちし、
自分の言葉で語り、
背中で示すことのできる状態
を意味します。

そのために、一度マネジャー自身がビジョンがなぜ大切かを考え、
どういう会社にしていきたいかをしっかりと議論する機会を用意することが
必要だと感じます。

ポイントは、ビジョンはこうだと浸透させるのではなく、

「なぜこのビジョンがそもそも大事なのか」
「このビジョンを体現するとはたとえばどういうことか」

マネジャー自身に考え、対話し深めてもらうプロセスをつくることです。
マネジャーが自分の言葉で体現できるようにする、というのがゴールだからです。

コアとなるマネジャーをしっかりと育てることが人材育成の基盤になって
きていると感じます。

2019/11/30 vol.111
sakaguchi yuto


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