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Heroic not as Stoic| GO AHEAD -僕の描く夢- 第82回

「ヒーロー」っていうと、どうしても『正義のヒーロー』として禁欲的に扱われる部分がある。

世間的にヒーローのイメージといえば、昭和のヒーローにおける「愛する人やこの星のためなら、身も心もすべてを投げ打って闘う」というイメージが未だに多くの人に共有されているという感覚さえあるのだ。

だが、そんなヒーローのイメージはとっくの昔に淘汰されていて、今のヒーローは「弱さ」を見せてもいいし、「お金」に対して貪欲であっても構わない。スーパーマンのような模範的存在ではなく、「ひとりの人間」として成長していく様を描かれた作品が多くなっているのが平成特撮作品の特徴ではないだろうか。

わたしも、従来のヒーロー像には違和感を持っていた。わたしの大好きな「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」もどちらかといえば『ミラクルマン』として完全無欠の存在として描かれており、それ以降の「帰ってきたウルトラマン」や「ウルトラマンレオ」といった人間味あふれる主人公に魅力を感じていたのが何よりの証だろう。

これから先、わたしは「ヒーロー」という有形ながらも無形の存在にぶつかっていくことになる。わたしを創作の世界へと導いてくれたヒーローを、今度は描く番がやってくる。

令和の時代にふさわしいヒーローは、どんなヒーローなのだろうか。

平成は既存のヒーローという分野をぶち壊した時代だった。平成ライダーは、仮面ライダーのみならず、ヒーローの新たな可能性を提示し続けた。スーパー戦隊シリーズだって例外ではない。「鳥人戦隊ジェットマン」は『トレンディードラマ』という当時の流行を積極的に取り入れ、「従来のヒーロー像の破壊」に一石を投じた作品だった。

そんな時代を超えるヒーローを、生み出さなければならない。

わたしはジャパニーズ・ヒーローを世界に広めていくために、既存のヒーローをちゃんと見つめ直しつつも、新たなヒーローの創造に向けてスクラップ・アンド・ビルドを繰り返している。

今は拙くても。いつか、みんなの光になるようなヒーローをつくる。

まってて。

2019.07.28
Yuu

最後までお読みいただき、ありがとうございました。 いただいたサポートは取材や創作活動に役立てていきますので、よろしくお願いいたします……!!