私だけのちょっとした幸せvol.1

はじめに

タイトルに私だけのって付けたけど、きっと他にも同じようなものごとに幸せを見出してる人はきっといる。
そう分かっていても、自分だけの、って付けたくなる特別な幸せについて、思い出したら徒然に書こうと思って。
付け足して付け足して、補足してって…とやるんじゃなくて、一個につき一つの記事で、ひとつひとつ丁寧に書いてみようと思って、vol.1。次をいつ書くかなんて全く考えてないけど、そうしたくなったから。

カードケースを広げて

薬局で買い物を済ませて家に帰ると、久しぶりにポイントカードを整理しようと思ってカードケースを開いた。
カードケースの中には、昔のポイントカードで今は使われてないものだったり、旅行先で熱を出して受診した普段は使わない病院の診察券、何回も「家にあるんですけど…」と言って合算できるからと貰った同じお店のスタンプカード。
元々カードを入れる場所ではない部分にもカードを詰め込んで、1箇所に何枚も入れてあるものだから、蓋を閉めるのにも蓋をしっかりと引っ張って、スナップの部分にギュッと力を入れてぱち!と留めなきゃいけない。そろそろ新しいカードケースが欲しいけど、ほとんどが使わないものだし、でもいつか使うかも知れないし…と思っていつの間にやらこんなことになっていた。
そのカードケースから少しあぶれてしまったパン屋さんのスタンプカード。シールを貼るタイプで、一冊で50ポイントまで貯められる。満タンになったら食パンが一斤…ではなく。ジャムやスプーン、キッチン用品、子どものおもちゃ。そういうものと交換できる。
交換したいが為に集めているというよりは、スタンプカードにシールを貼ると、なんだか嬉しい気持ちになる。
一緒にポイントを貯められる百貨店のメンバーズカードについては、頑として加入しなかった。
「どうして百貨店のカード登録しないの?絶対その方がいいよ!だって、年間いくらパンに使ってるの?」
友達はそう言う。
私だってそう思う。
でも、なんか違うのだ。
ていうか、私は常連客ではない、のだ。
百貨店のカードなんて登録しちゃったら、私は立派な常連客になってしまう。
常連客なんかになってしまったら、きっと私は毎日でもパンを買いに行ってしまうだろう。
「え?!今更そんな事考えてるの?普通の人に比べたらめちゃくちゃ通ってるしもう手遅れだよ!」と言われてしまった。
それでも、私は、やっぱりこのシールのスタンプだけを集めていたいのだ。
何冊も貯まっていくと、何に交換しようかな、なんて交換しないのにポイント交換アイテムの冊子を持って帰って家で眺めたりするのだ。
そうしてまた、シールがしっかり貼られていることを一冊ずつ確認して、嬉しい気持ちになる。
これが私の、たまの幸せ。
ささやかではあれど、誰にも邪魔されない幸せ。
なんなら応援すらしてくれる人もいる。
「私そんなに買わないし、シール貰ったらあげるよ」
なんて言ってくれる人がいると、ボーナスタイムに突入!パチンコなんてやったことないからわからないけど、きっと沢山貰えた時ってこんな感じかしら。なんて思いながら。(パチンコはギャンブルだから、買えば確定でもらえるシールなんかの、ささやかすぎるボーナス感とは全く違うものだとは思うけれど。)

そう言う感じで、今日もまたポイントカードを見つけると、中身のシールを改めて、たくさん貯まってるなぁ。なんて嬉しく思いながらnoteを書き綴っている。

おわりに

ポイントカードを実用的に貯めて、使って。
ポイ活なるもの、私もやっているけれど、こういう実に無駄とも思われるようなポイントの貯め方だって、あっていいと思う。
私はあのパン屋さんのパンが大好きだし、パンを食べたいが為にきっとまたふらっと吸い寄せられて、一回で3個くらい買っちゃったりするんだろう。そしてまた、シールが貰えると、「おっ、今日も貰えたな」なんて思って、早く帰ってスタンプカードにシールを貼る瞬間に思いを馳せながら、帰路に着くのだろう。

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