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地域の「子ども食堂」がつながるメリット(ちゃぶ台ネットワーク山科)

子どもの頃、居場所となる安心感があった場所は、家以外にどこかありましたか?
どうも、そう言われてみると思いつかないYAMASEIです。

 京都市山科区には、10件ちょっとの「子ども食堂」があります。
そして、それぞれがさまざまな場所でさまざまな取り組みを行っています。
その多くがボランティアで実施しており、週1回から月1回、場合によっては不定期での開催となっています。

 昨今、「子ども食堂」は、貧困対策や、孤立対策という「支援者⇔参加者」の文脈だけでなく、居場所づくりや地域交流など「参加者⇔参加者」の視点で企図されることも増え、特に後者の場合は「どのように場をつくるか」について工夫やノウハウが求められるようになってきています。

結果的に、
「本当に困っている人の力になれているんだろうか?」
「どうしたらもっとたくさんの人に活動(情報)が届くだろう?」
 (ターゲットに届けたいが、余ってしまうと環境的に好ましくない…)
「自分がイメージする場と現状が少し違うけど、どうしたらいいだろう?」
「どうすれば、それぞれの悩みや直面している課題などを知ることができるだろう?」 (相談できる環境づくりや、聞き方、ケース連携先に関する悩み)など、運営していく中で感じる悩みや課題は、尽きることがありません。

そんな悩みや課題を感じながら運営している皆さんの声を受け、山科では
「子ども若者の居場所づくりをすすめていくようなネットワークづくりやノウハウについて皆で共有したり話をしたりしよう」ということで、2018年に「まちのちゃぶ台ネットワーク山科」が発足しました。
(まちのちゃぶ台ネットワーク山科のホームページは →こちら←)
やませいも「やませい食堂」として加盟すると同時に、事務局を担っており、以下の取り組みを行っています。

① ご寄付や、場所提供などの情報の受付窓口
② ご寄付いただいた情報の共有と、食材の受け入れ希望先への分配
③ 子ども食堂の運営に必要な物資・食材購入の助成金の運用
④ 新しく「子ども食堂」をはじめたい方の見学や質問の仲介や応対
⑤ 関係者や希望者がの交流の場である「大人カフェ」の開催(年数度)

 運営をしていて気付かされたことは、お互いのノウハウやリソースを共有したり役割分担したりもそうですが、集まることで得られるメリットは他にも多くあるということです。

行政や福祉、寄付の窓口として

 行政や福祉からの問い合わせや、助成情報、人へや資源面でのご紹介をいただくうえで、窓口団体が機能していることは有意義に働きます。
 先方も、個別に実情を調べてアプローチするのは大変な労力となるわけで、それらを把握している窓口団体への照会がスムーズに行われることは、結果的に関心がある地域の方にとってもメリットが大きいようです。

「こども食堂の発展に役立ててもらいたい」とご寄付をいただいています。
つくったお野菜をいただいたり
「ハロウィンで使ってね」といただいたかぼちゃ(観賞用)


広報面での対策と地域でぐるっと見守れる環境づくりとして

 「例えば山科で、【この近くに子ども食堂はないかなぁ?】とインターネットで検索する場合、どのようにして調べますか?」
 
多くの場合は、「山科 子ども食堂」「近くの子ども食堂」などではないでしょうか?

 後者の場合は、グーグルで登録されている「子ども食堂」、かつキーワードやコメント欄に「子ども食堂」の記載があるものが検索に引っ掛かります。そうなると、なかなか欲しい情報にたどり着けません。
 さらに、1か月に一回程度の頻度で、近くの集会所などを借りて行っている「子ども食堂」などの場合は、自身の所有物ではないため場所の登録を出来ないケースも多く、周知を得るハードルはぐっと上がります。
  一方、前者の検索の場合はどうでしょうか?

「山科 子ども食堂」で検索した結果

 検索の結果、「まちのちゃぶ台ネットワーク山科」が、1位に出ました。

 参加団体さんに関心のある方からのアクセスもあるため、比較的アクセスが恒常的にあるというメリットがあり、結果的に検索上位に来やすいと言えるのではないでしょうか。
 また、ネットワークに登録している「子ども食堂」に関してまとまった情報が載っているため、他の「子ども食堂」について知ることもできます。
 
前述のように、「子ども食堂」は、1ヶ月に1回程度の開催も多いことから、常設の空間に比べ、相対的に居場所感が生まれるには至らず、困難なことの相談なども、限られたシチュエーションでしか聞けないというデメリットがあります。
 ネットワークを形成することで、利用者にとっても開催日や選択の機会はグッと増え、結果的に広報面でも、見守るネットワークづくりという面でも、より機能しやすい、といえるのではないでしょうか。

まちのちゃぶ台ネットワークでは紙媒体でのマップも展開
知らない場所や団体に訪れるハードルが下がることも狙っています

まとめ

 このように、みんなで集まって、信頼感のあるネットワークを形成することのメリットは、地域の方にとっても、運営者の方にとっても相応のものがあると考えています。
 「まちのちゃぶ台ネットワーク山科」でも、私たち“運営者“はもちろんのこと、「子ども食堂」を利用する“地域の方”・そして“山科区全体”のまさに【三方よし】となる組織運営を目指していきますので、どうぞよろしくお願いします。

オマケのおしらせ

 最後になりましたが、来たる令和6年2月1日(木) 19:00~21:00に「大人カフェ(関係者や希望者の、共有を兼ねた集まり)」をZOOMにてオンライン開催いたします。
 詳細については、下のバナーのリンク先をご参照の上、お気軽にお問合せ・お申し込みください。
お待ちしています。